今日ご相談があった「桐たんす」洗濯修理を行いたいたんすを預かってきました。 お母様がお嫁入りのときにご持参された桐たんすだそうです。今から約60年ほど前の「本三方桐たんす」 です。(本三方とは、たんす・引き出しの前面と両側面に桐材を使用、残りの箇所はスギ材またはモミ材を使用したたんすの呼称)

 状態を見て直ぐに以前洗濯をされたことのあるたんすだと思い、お客様にご確認するとやはり以前お母様が洗濯修理にだされたことがあるとのご返答でした。

 以前行った洗濯修理の仕方が最悪な仕上げでした。恐らく洗濯修理価格は一般的な価格よりも安価であったと思いますが、その分様々なところで手抜き仕事がしてあります。このような手抜きをした最悪な仕上げ方をした桐たんすを見たのは今年に入って2回目です。同じ家具業界人として恥ずかしく思い、怒りが込み上げてきます。

 何が最悪なのかご紹介します。

 まず前回の洗濯ではお湯でたんすを洗っていません。その証拠に本体側面の割れ部分にテープを張って補修した部分のテープをはがすと真っ黒な木地が現れました。お湯で洗ってあれば白木地の色(ナチュラル色)が現れなければなりません。真っ黒な木地が現れるということは、お湯で洗わずに預かった状態の上に「トノ粉」と接着剤を混ぜたものを表面に塗っただけの仕上がり、家具業界で言う「ドロ塗り」という最悪な修理方法です。

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11月 9, 2009 · Posted in 家具リフォーム・修理  
    

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