普段なかなか見ることのできない椅子の内部をご覧いただきましょう。

 安田屋家具店の近くにある飲み屋さんのカウンターチェアーを入れ替えた時に引き取った座面です。どこにでもある一般的なカウンターチェアー用の座本体です。これに金属パイプの1本脚が付きます。

内部構造が知りたくて表地のビニールレザーを破ってみました。

 なんとビニールレザーの裏面にマジックペンで大きく「裏」と書いてありました。職人のメモ書きなんでしょう。「裏」つまり背中面に張る生地だよと職人自身が間違えないようにしたんでしょうね。さらに中心線まで書いてありました。なかなか珍しいものを見ました。普通はあまりメモ書きされた生地を見たことがありませんから・・・・・。

 上部にビニール袋のようなものがが付いているのは、表地のビニールレザーを張り込む作業の時に、これが無いとウレタン材の摩擦が大きく表地であるビニールレザーがすべり難くなってしまい、美しい仕上げにならないために、すべりやすくするために付けてあるんです。四代目も最初見たときに「なんで????」と不思議に思いましたが、職人の説明を聞いて納得したのでした。

 内部構造は、合板で作った座本体にウレタン材を接着して表地が張ってある構造です。背面が緩やかに湾曲しているので合板を使用しないとこのカーブができません。さらに業務用なので価格を抑えるための内部構造材です。

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12月 7, 2010 · Posted in 四代目のつぶやき  
    

昭和37年のご結婚当時に、安田屋家具店にてご購入いただいた婚礼たんすのご修理依頼がありました。

当時としては大変珍しいチーク材突板張りの洋たんすです。この写真以外にも整理たんす、和たんすと同じデザインの3点セットで揃っていました。桐たんすを代表とする和たんすが主流であった当時、洋家具と呼ばれるたんすが出始めた頃の商品です。たんすの扉裏側には製造工場のロゴがついていました。シールではなく金物で表示してあります。

【 小桜の家具 】とあります。
昭和30年代当時、安田屋家具店二代目「鷲見甚助」が先見の明を持って仕入れた工場のたんすです。岐阜では安田屋家具店のみが取り扱っていました。近隣では名古屋の松坂屋百貨店が取り扱っていたそうです。

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昨日ご紹介した昭和37年に安田屋家具店にて購入頂いた婚礼家具の修理状況です。扉のチーク材突板合板がめくれています。サイド接着剤を入れて再接着です。

まずは蝶番を外します。

当時のネジは「マイナス」ネジです。
頭をつぶさないように慎重に取り外します。
取り付け時には「プラス」ネジに取替えます。

蝶番を取外した後、古い接着剤の残りかすを取り除くためにやすりを使用して削ります。

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12月 9, 2010 · Posted in その他の家具修理  
    

 安田屋家具店にて1年に1回のみ開催する特別企画展【 伝統・匠の芸術逸品展 】が、12月10日(木曜日) ~ 13日(月曜日)までの4日間開催しています。場所は安田屋家具店の北館( YASUDAYA ギャラリー) 1階と2階です。今年は「ペルシャ・トルコ 美術絨毯特別展」と「京都 洛凰美術唐木工房展」を同時開催しています。

 開催前の9日の展示会場は、がらーんと空いていました。

 何も展示されていない1階です。

 少しづつ展示什器が搬入されている2階です。
 そうこうしている内に、展示商品である「空飛ぶペルシャ絨毯」と言われている美術絨毯を大量に積み込んだトラックが到着しました。

 総額ウン千萬が雑然と積まれていました。
 そして1本1本絨毯を搬入です。
 そして10日(金曜日)の展示会初日を迎えたのでした。

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12月 12, 2010 · Posted in 伝統・匠の芸術逸品展  
    

 12月10日~13日(月曜日)までの4日間開催しています「伝統・匠の芸術逸品展」も、とうとう本日が最終日となりました。初日から昨日まで、比較的暖かく、晴天にも恵まれたこともあり多数のお客様にご来場いただきました。
 この場を借りて厚く御礼申し上げます。

 会場の様子を少しご覧いただきましょう。

 安田屋家具店の北館「YASUDAYAギャラリー」を入っていただきますと、「京都 洛凰美術唐木工房」の唐木家具である飾り棚、座卓、蕨棚、花台などが展示されています。

 唐木の端材で作った「はし」「はし箱」「茶托」「菓子器」などの小物もあります。

 唐木家具の展示だけではありません。民族絨毯である「キルム」があります。中でも1820年に製作されたアンティークキルムも今回特別に展示しています。190年前の絨毯なのに状態はとってもいいです。お値段は・・・・・、ビックリです。

 さらにペルシャ絨毯を使って作った革製ハンドバック。
 このハンドバックは、ここでしかご覧いただけない特別商品です。
 オリジナルティーにあふれた逸品物で、毎回お客様から好評を得ています。
 お買上いただいたお客様にお聞きするとご友人の方から「このバックどこでお買い求めになられたの?? いいわねぇー」とお褒めの言葉を良くかけられるとのことです。ご提案させていただいて光栄なお言葉を頂いている商品です。

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 さらに「プラグアート」といって、ペルシャ絨毯製作の技法を使って製作した「絵」です。

 写真に見えますよね。
 でもこれシルク糸を結んで作ってあるんです。いわゆるペルシャ絨毯製作の技法です。まるで写真のようです。でもいわゆる絨毯なんですよ。こればかりは実物を見ていただかないとその良さをお伝えすることができないのが残念です。

 さらにさらに2階への導入として「ヘレケ」絨毯の一部を展示しています。

 このヘレケ絨毯展示の横にあるエレベーターで2階会場に・・・・・。

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12月 13, 2010 · Posted in 伝統・匠の芸術逸品展  
    

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