先日、静岡に工場があった「太田長(オオタチョウ)」工場のヒット商品「アトランタ」シリーズのライテイングデスクの引出が抜け落ちて脱落しないようにするためのストッパー部品の取り方についてご紹介しました。
四代目は家具業界38年の経験と知識から、このストッパー部品は突起物がバネ式で上下するのではないかと当初考えたのですが、お客様から突起物は上下しないで固定しているとのご連絡があったのでした。
そこでバネ式でないならば、ライテイングデスク天板裏側に穴をあけてさこにメスネジを埋め込んであり、それに突起物である部品をネジ式で接合しているのではないかと考えたのでした。一般的に家具の棚板を設置するために使用する「棚ダボ」だと考えたわけです。
しかしお客様からは時計と反対側に突起物を回してもクルクルと回るだけで取れないとご連絡がありました。
はは~ん、突起物であるダボがメスネジと接合したままメスネジが空回りしていると読んだのです。そこで、引出しを半分程度開けた状態で、突起物をペンチでつかみ、下方向に強く引っ張りながら時計まわりと反対に回してくださいとご連絡したのです。
さらに天板裏に埋め込んであるメスネジが穴の中で空回りしていることを想定し、空回りして外れない場合は、突起物をペンチでつかんだまま、左右にクリクリッと揺らしながら下方向に強く引っ張るように指示したのです。
すると・・・・、
お客様からすぐに返信かありました。
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H様からの返信
お返事ありがとうございます。 アドバイス通り、試しにペンチで挟んで下に引いてみたら外れました。無事に奥に挟まっていた紙を取り出すことができスッキリしました!参考のために、取れたタボの写真を添付しておきます。本当に助かりました。
取外された部品を確認すると、ネジ式で止めるのではなく、天板裏側に取付けたメスネジ内部には突起物があり、ダボ部品を挿し込むと写真の矢印部分がメスネジの突起物にはまり込み接合する構造でした。
であれば四代目のアドバイス通り、ペンチでつかんで左右に揺らしながら引っ張って取る仕組みだったのです。めでたし、めでたしです。
ちなみに今回引出ストッパーを取りたかった理由は、引出の奥側に収納物の紙が落下してしまい、引出がそれにぶつかって完全に閉まり切れないことを解消するためでした。ストッパー部品が取れて引出を抜くことができ、スッキリと閉めることができるようになったのでした。
基本的に今回のような部品の取り付け構造は単純なの場合が多いです。ただある程度の構造を予想して作業しないと、破損することになりますのでご注意ください。
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