ここのところ飛騨・高山の家具のご修理依頼が続いています。
今回は、日進木工の伸長式ダイニングテーブルです。
約20年くらいご使用になられ、天板の突板がめくれてしまい悲惨な状態となっています。お客様は使い捨てるのはいやだから、ヨーロッパのように何代にも渡って使い続けたいので、子供のために今自分が直しておきたいとのことでご相談いただきました。
このテーブルの材質はチーク材です。
北欧家具のひつ、スカンジナビア家具として有名な「SCANDEX(スキャンデックス)」のテーブルをモチーフにしています。材質がチーク材からナラ材に変わりましたが、現在もまだ製作を続けている日進木工の代表的なダイニングテーブルの一つです。天板縁周りと脚は無垢材を使用してあります。伸長式天板のため、天板表面は突板仕上げとなっています。
サイズは縮めた状態の長さが156㎝、伸ばした場合は204㎝、奥行は104cm、高さは70cmです。
現在のナラ材商品の価格は、税込186,900円です。
お預かりしたダイニングテーブルを確認したところ、脚はチーク無垢材を使用していますので、表面にこびりついた油汚れなどを、安田屋家具店で販売している「オレンジリフォームクリーナー(税込2,000円)」を使用して除去す ればとってもきれいになりそうです。
天板表面は、使用頻度の高い部分のチーク突板材がはがれてしまい、下地の合板が見えてしまっている箇所が多く見受けられます。焦げ跡もあり損傷状態はかなり大きいです。
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天板を拡大して細かく見てみます。
片側の天板部分が一番よく使用されていたのだと思いますが、片側のみ突板がはがれてしまっている箇所が集中しています。
焦げ跡もありました。
修理方法として、現在の天板に使用されているチーク突板材を張り直すことができないかと考えました。突板材を張り直す方法は当店の職人では設備が十分でないためできません。したがって製作した飛騨・高山に工場がある【日進木工】に張り直し修理ができないか問い合わせをおこなっています。
さらに当店の職人ができる方法として、チーク突板材を張った合板を天板縁周りをきわにして張り付けることを考えています。ただしこの方法では張る合板材の厚み分の段差ができてしまいます。さらに中央の天板下に折りたたんで収納してある伸ばす時に使用する補助天板には厚みがある材料を張ると折りたたみができなくなるので、天板を伸ばした時に段差ができてしまう問題があります。お客様にご説明したところ、天板を伸ばして使用することはないので段差ができても良いとのご返事を頂いています。
いずれにしても【日進木工】からの連絡待ちの状態です。修理費用も気になるところです。突板張り直しができればよいのですが・・・・。
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