先日お預かりした60年前の茶棚のお化粧直しが終わりました。

引き扉の鏡板は全て新しいケヤキ材に取替えました。

最上段のふすま引き扉は、ふすまがシミだらけだったので、下段と同じケヤキ材の鏡板に取り替えました。

背板は取り外し、本体の塗り直し作業終了後、塗装仕上げを行った新しい背板を取り付けました。

ガラス開き扉部分の背板には、金色のふすま紙を張り、少し華やかなイメージにしました。

ガラスも割れていましたので取り替えました。

金具は全て取り外した後、サビを落としてから黒色のウレタン塗装仕上げを行い取り付けました。

お嫁入りのときに祖母様が持参された茶棚をお孫様のご自宅にお届けする予定です。

お化粧直し後の写真です。

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今から90年前に購入された先々代の帳場たんすのリフォーム修理のお問い合わせがあり見てきました。

昔の家具はあまりデザインの種類は多くないようで、このような帳場たんすもだいたい同じようなデザインですね。

最上段に引出しが付いているか、または縦格子の引き戸になっているかの違い程度です。

表面の材質はヒノキ材で、内部はスギ材を使用していました。

金具は鉄製の手打ち金具を使用しています。

この金具は現在の機械仕上げとは違い、表面が凸凹していてなんともいえない

味があります。なので新しい金具に取り替えるのではなく、このまま金具を取り外してから

さびを落とし塗り替えて使用します。

長年の使用で引き戸用の敷居の溝が磨耗していてなくなっていたので、新しく溝を

作り直さなくてはならないようです。

リフォーム作業としては、お湯で家具を洗い、表面を削り、木部の割れや破損部分を

補修してから塗り直しを行います。

90年経過したアンティークの雰囲気を残しつつリフレッシュさせるのには

職人の技量が問われ、腕の見せ所でもあります。

現時点ではまだお預かりしたばかりなので、仕上がりましたらまたご報告します。

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昨日帳場たんすのリフォーム前の写真をご報告しましたが、
その家具とは違うんですが、その前にお預かりしていた
帳場たんすのリフォームが仕上がり、お客様宅にお届けしましたので
こんな感じに仕上がりますというご報告を兼ねて仕上がり後の
写真をアップします。

向かって左側の家具が今回リフォームした帳場たんすです。

今から約100年ほど前の家具だそうです。蔵の中にあったのをご子息様が見つけられ、
新築された家に設置するということでリフォームをご用命いただきました。
上部は縦格子の引き戸、下部左側は鍵の代わりとして取り付けられた
閂棒が縦に付いています。

向かって右側の家具は、帳場たんすと並べてDVD収納棚を置きたいとのことで
当店の職人にてオーダーメイドで製作した家具です。

帳場たんすの格子戸に合わせて格子デザインの開き扉としました。

上部には小引き出しを取り付け、小物も収納できるようにしました。

内部は引き出し1杯にDVDが2列に収納できるようにしました。
価格を抑えるために引き出しはすべて吊り引きタイプにしました。

全ての引き出しにDVDを収納すると400枚ほど収納できます。

安田屋家具店では、世界に一本しかないあなただけのオリジナル家具を
オーダーメイドで製作いたします。

お気軽にご相談ください。

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最近アラフォー(アラウンドフォティー、つまり40歳前後)が流行ってますね。

音楽CDも40歳前後の人の青春時代に聞いていた1980年代のオムニバス曲が
流行ってます。

さあー、そして今回お客様からダイニングチェアーの張替え修理ご依頼がありました。
お預かりした椅子です。

今から40年前に購入された、いわば「椅子のアラフォー」です。

依頼された45歳のご主人が幼稚園児の時にご両親が購入されて、現在まで
使用していたダイニングチェアーだそうです。

飛騨・高山にある「飛騨産業」さんが製作したNo.717というダイニングチェアーです。
当時の一般的なダイニングチェアーでした。

No.717と聞いて、「懐かしいなぁー」と思う人は家具業界のベテランさんだけでしょうねぇー。
飛騨産業の社員さんの中でもこう思う人はもうめっきり少なくなったことでしょうねぇー。

お預かりした椅子本体のぐらつきはまったくありませんでした。
当時の価格としても一般品なので、それほど高い価格ではなかった商品です。
なのに40年経ってもぐらつきもないなんて、さすが今とは違って当時の家具はしっかりとした
作りをしていますね。

現在の安いダイニングチェアーでは考えられませんね。
4年か5年も経てば、接合部分がぐらついてきますからねぇー、ほんとに。

今回、ご自宅を改装されたのを機会に、このアラフォーのダイニングチェアーを張り替えて
使いたいとのことでした。木部の塗装もところどころ剥げてはいますが、塗装は塗り替えず
このまま使用されます。

ダイニングテーブルはデザイン的に陳腐化しているので、新しいテーブルに買い換えられます。

そして今日、張替えが終わりました。

40年ぶりによみがえったダイニングチェアーです。
もう、アラフォーの椅子なんて呼ばせません。
このダイニングチェアーは、また今日から新しい想い出を刻み込んで、少なくとも十数年は
使用されていくことでしょう。

ちなみに座面中身のウレタンクッション材も取り替えて、ビニールレザーを使用して、
6,800円(税込)で仕上がりました。

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お母様がご婚礼家具として持参された「桐たんす」夫婦の洗濯修理の

お問い合わせがあり、早速桐たんすをお預かりしてきました。

今から約60年ほど前の桐たんすです。

今まで現役として使用されていたので、木部の傷みは少なく、背板や引出しの
割れはありませんでした。
ふすまの状態も良好なので、このまま使用します。
金具も傷みは少ないので、さびを落として磨きをかけてこのまま金具を使用します。

まだ正確ではありませんが、一竿あたり約12万~15万円(税込)ほどの洗濯費用に
なる野ではないかと思います。

当時のご婚礼道具としては、桐たんすを二竿、夫婦(めおと)でそろえられました。

さてここで桐たんす用語の解説。
桐たんすの数え方は、一竿(ひとさお)、二竿(ふたさお)と数えます。

というのも昔は桐たんすを運ぶ時は、たんすに取り付けてある金具に
竿を通して担いで運んだので、このように数えるようになったそうです。

また夫婦というのは、昇りたんす(写真向かって左の引出しだけのたんす)
は女たんす、開きたんす(写真向かって右側の開き扉のあるたんす)は男たんす
だったので、二竿そろえることを「夫婦(めおと)」と呼びます。

なぜ開きたんす(写真向かって右側の開き扉のあるたんす)は男たんすなのでしょう。

これは昔々、いざお城へ登城という時に、さっと裃が出せるように、着物ひとそろえを
すぐに取り出せるように開き扉の中の桐盆に収納したので、開き扉のたんすは
男性用のたんすだったからだそうです。

現在では置き場所の関係で、もっぱら一竿のみ、それも昇りたんすのみそろえられる
場合が多いですね。

とはいうものの、最近のご婚礼家具としての桐たんすのご用命はほとんどなくなりました。
ちょっぴりさみしいかぎりです。

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