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「しばらく預かって」から○○年

大変お久しぶりに常連のお客様からお電話があった

「以前、安田屋家具店さんにしばらく預けていたと思うんですがわかりますか。茶棚とロッキングチェアーなんですが、今度新築した時に使いたいと考えているので、汚れていたり、破損している箇所をきれいに修復したいんですけど・・・・・・」

??????

直ぐに即答ができなかったので「担当者が戻りましたら直ぐにご連絡させていただきます」と返答した。

スタッフ全員で思い起こしてみたが、預かっているらしい茶棚とロッキングチェアーのことは全員記憶にない。でもお客様は確かに安田屋家具店で預かってもらっていると確信されている。

えっえっえ~~!!!

こ、こ、こまった。
大切なお客様家具の保管場所が、いやいや、そもそも預かっていることすら誰も知らない。う~ん、考え込んでしまう四代目。

まてまて、確か倉庫の2階に和茶棚はずっと以前から置いてある場所があったんだけど、最近倉庫の2階に行かないから今でもあるのかな????、でもロッキングチェアーは見たことがないなぁ。考えていてもらちがあかないので、直ぐに安田屋家具店から車で10分の場所にある倉庫に行ってみた。

真っ暗な倉庫の2階に上がってみる。倉庫の片隅を見ると・・・・、

ダンボールとビニール袋が被さっている家具を発見。ホコリが薄っすらと積もっていて白っぽくなっている。ビニール袋を取外すと・・・・、

あっ、あった、これだ。
むむむむ、この家具って、四代目が岐阜に戻ってきて数年後にはここに置いてあったよな。それ以降、ずっとここに置いてあったままだったんだっけ。

その近くを見回してみると、ホコリが積もった白っぽくなっているビニール袋がかぶっている椅子らしきものを発見。

あっ、ロッキングチェアーだ。飛騨産業の穂高シリーズのロッキングチェアー、そう、お客様が連絡してきた商品に間違いない。

よかったぁ~~!!、あったぁ~!!

これぞ、老舗の信用

一番古くから在籍しているスタッフと話していてわかった。
今回ご連絡をいただいたお客様を担当していたスタッフが、お客様から「しばらくの間家具を預かって欲しい」とご相談を受けて、倉庫に保管していたのではないかということ。そしてそのスタッフは10年ほど前にすでに退職していて、家具の預かりについての引継ぎが行なわれなかったので誰も知らなかったのではないかということでした。

そしてなんと「しばらくの間」というお預かり期間は、25年間になっていました。お客様も我々安田屋家具店のスタッフも歳をとりました。それにしても誰の家具がわからず、引取処分の家具と勘違いして破棄したりしていなくてよかったぁ。弁償費用には変えられない想い出が刻み込まれた家具ですからね。さらに25年間、安田屋家具店に家具を預けていたことを忘れていなかったお客様は偉い。来年3月に新居が完成するので、その新居で使いたいと思い立ったそうです。

商品の状態を詳細に確認したところ、和茶棚は表面の塗装が少々痛んでいる様子で、飛騨産業の穂高ロッキングチェアーも、木部の塗装が傷み、座面のゴムの弾力がなくなっており、背・座クッションの中身、カバー布地も25年経過によりかなり傷んでいました。それぞれ取替えや塗り直し修理が必要と判断。すぐさまお客様に連絡。

「先ほどご連絡いただいた件ですが、確かに茶棚とロッキングチェアー、それにスツールの3点を25年間大切に保管しておりますのでご安心下さい。25年が経過していますので、それぞれ修理が必要と見受けられますので、後日修理内容と修理費用に関して無ご提案させていただきます」

やれやれ無事に解決です。
ふぅ~~!!!

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11月 11, 2012 · Posted in 四代目のつぶやき  
    

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