安田屋家具店のホームページも開設以来早いもので2年が経過しました。
その間いろんな話題を提供してまいりましたところ、ここ最近やっとなんやかんやで安田屋家具店ホームページをご覧頂く機会が増え、それに伴い家具修理の御見積依頼なども届くようになりました。
今回ご紹介するのは、つい先日NHK教育テレビ「美の壺」にて紹介されていた今は無き【 秋田木工 】製のスタッキングチェアーの張替修理御見積についてのお便りです。この【 秋田木工 】製のスタッキングチェアーは、1955年に製作され、1990年には生産台数が100万脚を超えたスツールなんです。日本デザイン界のパイオニアの1人、剣持勇がデザインした、シンプルな美しさと機能性を兼ね備えた名作です。都市生活向けの家具として設計されており、省スペース化を実現するためスタッキングが可能になっています。
【 秋田木工 】は、会社再生を試みた後、大塚家具に買収され、今は大塚グループ工場となっています。したがって安田屋家具店ではもう取り扱えないというか、仕入れることのできない商品なんです。残念。でも張替修理はできますよ。
お客様 A様からのお便りです。
——————————————————
先日、ふと思い立って、40年前に結婚祝いにもらったスツールの手入れをしていましたら、「秋田木工」のシールに気が付きました。
インターネットで検索しましたところ、御社のサイトに行きつきました。40年来愛用のスツールで、現在なお健在です。ただ、座面が3回目の張り替えが必要になってきました。あまりにぼろぼろなのですが、なぜか座りやすくて捨てられないこのスツールが、こんなに歴史のあるものとは思いもよらず、なおせるものならば、、とご連絡した次第です。2脚あります。張替見積をお願いします。
—————————————————–
この記事の続きを読む »
安田屋家具店からのご返事
——————————————————
秋田木工のスッタキングスツール座面張替に関しましてご連絡申し上げます。ビニールレザー使用で、中身ウレタンクッション材を新しいものに取替えて1脚税込5,000円~です。(ビニールレザー、布地の単価で多少前後します) 送料に関しましては、座面のみ取外して送っていただければ、片道800~1,000円程度だと思います。張替自体はいたって簡単な仕上げ方式ですので、ご自宅近くの椅子貼り職人に修理を依頼されたほうが、往復運賃がかかりませんのでお得かと思います。
張替費用に関しては、上記価格とそれほど違いはないかと思います。使用する生地によって価格は上下しますが、ビニールレザー・布地とも2,000円/m生地、までを使用すれば概ね5,000円/脚前後になると思います。地元の職人で8,000円以上であれば少し高いかと思います。
——————————————————-
お客様 A様からのご返事
——————————————————
「大塚家具」さんにも問い合わせをいたしました。幕張のショールーム経由で修理に出していただくことになりました。料金は直接持参で、一脚5250円とのことです。ということで、今回は御縁が有りませんでしたが、御社のHPで、古い家具への思いをいろいろ見ることができまして、大変貴重な経験をいたしました。お忙しい中を、ありがとうございました。
——————————————————-
運賃を除けば、大塚家具さんよりも安田屋家具店の方が張替修理費は安かったことを知りました。
40年前のご結婚のお祝いの品、どこにあるアンティーク家具よりも価値があるものです。そして今回の張替でまた十数年はご使用になられることでしょう。人間はいつか死にますが、家具は想い出と一緒にいつまでも残ります。そんな家具をこれからもご提案していきたいです。決して粗大ごみになってしまう使い捨ての家具だけは、取り扱いたくないなとつくづく思った一日でした。
« 元に戻る