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イームズ ラウンジチェアー修理

ハーマンミラー社の「イームズ ラウンジチェアー」の1970年代のビンテージ商品の修理についてのお問合せがあった。

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実はアメリカ時代に使っていた古いハーマンミラーのラウンジチェアが、さすがに長年使っているのでくたびれてきた箇所が多く、ついに壊れてしまいました。長年愛着のあるものなので修理をと思い、問い合せいたしました。故障したイームズのラウンジチェアですが、以前私がアメリカに住んでいた頃に中古で購入したもので、1970年代製だと思います。

問題の箇所は
1)両肘の左右の接合部分(接着のはがれのようです)
2)座る部分のクッションに長年のテンションがかかってきたため、サイドのレザーと底を接合しているジッパーの接合部分が切れてしまいました。


故障部分に関しましてはヴィンテージのラウンジチェアにはよくおきがちな故障のようでして、まず座る部分のクッションのジッパーと底(プラスティック製)の一部が約10センチくらいはがれてしまっています。このケースは「張り替え」をお薦めすると思うのですが、できれば愛着があるので、張り替えせずに修理できる方法はないかなぁと考えております。ただこの部分は座ったときにテンションがかかりやすいので、縫い合わせただけではまたいずれは破けてくるでしょう。しかし「張り替え」よりはベターかなぁと考えております。

次に肘掛け部分のゴムの接着が取れ、合板も少しはがれてしまっております。これは再度接着しなおすということになるかと思いますが、ゴムの劣化が予想されます。また肘掛け部を接合している部分がはがれてしまっています。


以上が、問題の3カ所です。
まずは写真から判断していただき、直せそうであまりコストがかからないようであれば発送をと考えております。誠にお手数ですが、何とぞご検証のほどよろしくお願い申し上げます。

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安田屋家具店からの返信

まず座クッションカバーの縫製ですが、やはりT様のご指摘どおり、現在の革を使用しての修理は、革を引っ張って縫製する場合、破れる可能性が高いこと、また縫製ができたとしても、直ぐに破れてしまうことが考えられ、現状での修復は無理のようです。新しい革での張替となりますので、ビンテージ性はなくなります。

肘掛け部分のゴムの接着が取れ、合板剥がれですが、まずゴム部品が当店では入手ができないので、こちらの
部品交換は正規店での交換が必要となるようです。また合板の剥がれですが、写真を見たところ、単純に接着だけでは欠損している部分も見受けられますのできれいに修復できるか難しいと職人が言っておりました。

総合的に判断すると、田中様よりお送りいただいた写真の破損状況を大切なビンテージ性を残しての修復はまことに残念ながら、当店での職人では対応できないと考えます。せっかくご相談を賜りましたのでなんとかご期待にそえるようにと考えましたが、イームズラウンジチェアーの専門店ではないこともあり、当店では技術的に難しい作業であると考えます。

価格的には高くなりますし、ご指摘どおり部品交換などになってしまいますが、ハーマンミラー社に相談されることも選択肢の一つだと思います。
ハーマンミラー社

ちなみにネットで調べたところ、同じようなビンテージ商品の修理についてのことが下記のページに書き込みがありましたのでご相談されることもよいかと思います。
イームズラウンジチェアー修理相談

T様のお役に立てず誠に申し訳ございません。
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T様からのご返事

お忙しい中、色々とお調べいただき、本当にありがとうございます!
そうですか、「難しい」のであればしょうがないですね。
肘掛けの部分は重い負荷がかかるにも関わらず、意外に構造になっておりまして、確かにこれは接着が難しいかと思います。まずはハーマンミラー社に問い合わせて聞いてみますね。色々とご親切にありがとうございます!またの機会がありましたら、何卒よろしくお願いします!

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12月 7, 2012 · Posted in その他の家具修理  
    

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