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飛騨産業 beans 椅子脚折れ

S様から切実なご相談が寄せられた。
飛騨産業(株)のダイニング用の椅子の脚が完全にボキンと二つに折れてしまいました。

完全に二つに脚が折れてます。

すでに廃番となっている椅子のため(crescentというシリーズ)、修理ができないと言われましたが、できないでしょうか。見た目が完璧ではなくても、また使えるように直ればいいです。現在はガムテープでくっつけて使用しています。

安田屋家具店からの返信

破損した椅子は、飛騨・高山に工場がある「飛騨産業」のbeansシリーズの食堂椅子です。品番はSB-210 です。

後ろ脚が完全に折れてしまっているので、再接合する修理は不可能です。荷重がかかる部分なので、再接合してもすぐに折れてしまいます。そのため椅子として使用することは再接合できたとしても無理です。

籐材などで再接合箇所を巻いて強度を増す方法がありますが、折れた個所が椅子幕板の付け根部分なので巻くことができません。

結論として、今回の修理方法としては、折れた脚を取替える方法のみとなります。

しかし破損個所が後ろ脚なのが致命的でした。
飛騨産業の工場にも確認しましたが、後ろ脚はナラ無垢材を曲木加工してあり、さらに背面部と接合して一体化しています。曲木加工してあるため、通常の真直ぐな脚棒を使用することができません。

生産中止してからかなり経過するため、後ろ脚を作っていた曲木の治具はすでに廃棄したため現存していません。そのため同じ曲木加工の後ろ脚部材も現存していませんし、新たに作ることもできません。

残念なお知らせですが、今回の脚修理は不可能となります。椅子として使用するための修理は不可能となります。椅子として使用しないで、記念の置物として飾るためだけであれば再接合することはできないことはありませんが、非現実的ですね。

ちなみに前脚であれば、曲木加工がされていない脚棒を使用していますので、取り換え修理は可能でした。ただし金額的には高価な修理費用となりますのであまりお勧めできません。

せっかくご相談いただいたのに残念なお知らせとなり申し訳ございませんでした。

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11月 22, 2018 · Posted in その他の家具修理  
    

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