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飛鳥民芸たんすの鍵座金具

四国・高松の地場産業である民芸家具である「飛鳥民芸」は、素材には良質で美しい木目を持つケヤキ材を使用し、「隅金具」をはじめ、全体に施された装飾金具が豪華で印象的なケヤキ箪笥を1点1点手作りで少量生産していました。ただ工場が今も生産しているか不明です。

飛鳥民芸たんすの引き出しに取付けられている豪華な彫刻が施されている鍵座付取手金具の取手部分が破損したので取替えて欲しいとのご相談とともに、引出が届きました。

「飛鳥欅箪笥」の焼印があります。

破損個所は毎回同じ部分です。取手金具の持ち手部分が取れてしまいます。

毎回思うのですが、「飛鳥民芸たんす」に使用されている金具は、日本国産金具とは違う、恐らく中国産の安価な金具ではないかと。彫刻飾り部分のエッジがピシッとしていなくて、飾り部分がしっかりと浮き出ていないんですよね。また黒色の塗装もベタっと塗ったような塗装ですし、パリパリと黒色塗装がはがれるんですね。艶もピカピカとしたツヤですし・・・。

四代目が思うに、金具の金型を譲り受けたのか、廃棄されたものを買ったのか、引き取ったのか、何らかの方法で金型が中国にわたり、そこで安価な金具を生産したんではないかと。

安田屋家具店で取替える金具は日本国産の金具です。彫り込みのエッジは鋭く、飾り部分が立体的に浮き出ています。塗装もパリパリとめくれるようなベタっとした塗装ではありません。毎回思うのですが、形状、飾りデザイン、サイズは全く同じなのですが、全然違う金具なんですよ。

製造価格を落とすために金具をケチったのでしょうか。だとするともったいない話です。

次回は取替後についてご案内いたします。つづく

 

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3月 29, 2024 · Posted in その他の家具修理  
    

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