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飛騨産業の椅子 座面革張替

40年近く前に東京晴海国際見本市会場で開催された「東京国際家具見本市」に出品された飛騨・高山に工場がある「飛騨産業」の家具シリーズ、【プロヴィンシャル】シリーズ。飛騨の匠の技術と言いながら、家具の大量生産を行っていた当時、一人前の家具職人を育てるために、イギリスカントリーデザインを忠実に復刻する昔ながらの本物の家具を作る試みが行われたのが【プロヴィンシャル】シリーズです。

販売目的を主にしていなかったので、当時としてはとても高額な家具でした。

三代目「鉄郎」が、当時「東京国際家具見本市」で【プロヴィンシャル】シリーズを見て、その家具作りにほれ込み、安田屋家具店の展示商品として仕入れ、それから40年近くにわたって、今でも展示販売している家具です。

今回ご紹介するのは、30年ほど前に婚礼家具の一つとして購入いただきました「ラダーバックチェアー」の座面張替のお問い合わせです。

T様からのお問い合わせ
安田屋家具店にて、お嫁入りの時に購入ささて頂きました。30年近く使用させて頂いてますが、座り心地が素晴らしく、今もお気に入りです。椅子は2脚あります。 1脚は、座面の裏の網の状態は、それほど悪くありません。 2脚目は座面の裏の網も敗れてしまったので、裏から革を接着して直してしまったのですが、たるみが取れません。これからも大切にできればと思っています。2脚、それぞれのお見積をどうぞよろしくお願いいたします。

安田屋家具店からの返信
飛騨産業製「プロヴィンシャル」シリーズのラダーバックチェアーです。背面の形状が梯子のようになっているので「ラダーバックチェアー」と呼びます。座面は厚革1枚を使用して鋲止め仕上げをしています。

現在も生産していますが、30年前と比べて木材の材質が劣りました。当時は北海道産の「ミズナラ」材を使用していましたが、材料が取れなくなり現在は輸入材「オーク材」の使用となっています。現在の材質よりも30年前の椅子の材質の方がはるかに良い樹を使用しています。

座面の革部分は年数経過により、荷重により革が伸びて破れる消耗材となりますので、張替が必要となる部分です。革裏側の補強材である網目材は、現在の材質の方が強度が高くなっています。革と同時に2脚とも張替えます。

一般の椅子張り職人では技術的に張替できない構造です。強度・耐久性を考えると、椅子を製作した飛騨・高山の工場内にある熟練職人3名が作業を行っている修理工房での張替修理となります。

張替修理費用ですが、 1脚税込69,800円となります。
岐阜市内であれば、引取・お届けは当店が行いますので、往復の送料は無料サービスいたします。ご遠方の場合は往復の送料が別途必要となります。修理期間はお預かり後1ヶ月~1.5ヵ月の予定です。

ちなみに現在の価格は1脚税込172,700円と30年前の価格よりもかなり高価となっていますので、買い替えられるより張替の方が断然費用は安価となります。ご検討賜りますようお願いいたします。

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6月 4, 2024 · Posted in 椅子張替え  
    

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