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マルニ製 ルブリンⅠ型椅子

お客様からダイニングチェアーの背もたれ籐部分が破れたので修理見積を依頼されましたので早速商品を見に行ってきました。一般的にダイニングチェアーの背もたれに使用されている籐部分は、張替ができるように「溝決込み仕上げ」といって、木部フレームに溝を彫り、その溝に籐シートをはめ込んでから籐芯を叩き込んで止めてある仕上げ方がほとんどです。今回も多分そうだろうなぁーと思いつつご訪問。

椅子に「maruni」のシールが張ってありました。
広島に工場があるマルニ木工の商品です。
修理部分の背もたれを確認すると・・・・、

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なんと籐シートは手編み仕上げでした。
現在ではほとんど見なくなった職人手編み仕上げです。
お客様に現在と同じ「手編み仕上げ」での修理金額と、木部フレームに溝彫り加工を施し、籐シートをはめ込む「溝決込み仕上げ」の2通りの修理金額を職人に算出させることをお伝えし帰社。

安田屋家具店にもどった四代目は早速、安田屋家具店資料庫に行き、20年ほど前の1985年のマルニ木工カタログを見るのでした。

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ちゃんと掲載がありました。

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曲げ木椅子で「ルブリンⅠ型」という商品です。当時の価格は1脚19,500円と記載されています。消費税3%が導入されたのが1987年なので、このカタログ当時は消費税がなく、19,500円だったんですね。

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広島のマルニ木工工場ではブナ材の曲げ木家具は製作できないというか、製作していないので、恐らく木部フレームは輸入品だと思います。当時、東欧、チェコスロバキアから曲げ木椅子を輸入していた商品がマルニにもあったので、同じフレームではないかと四代目は思います。だから背もたれの籐シートも手編みなのではないかと思います。1985年当時でも手編み仕上げを日本国内で行っていたとしたら、1脚19,500円では当時でもできない価格です。当然もっと金額は高くなっているはずです。

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表面

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裏面

今回のご修理の場合、籐シートが貼られている背もたれ部分は取外しができるようになっているので、椅子全部を職人工房に送らなくてもよいので送料が安くなります。背もたれの籐シート部品のフレームだけを取外して送ればよいのです。修理期間中も座り心地は悪くなりますが、椅子としてそのまま使用し続けられるので、お客様にとっても都合がよいわけです。輸入品といえども、将来のメンテナンスのことをちゃんと考えて製作されていることに感心です。現在の使い捨て家具とは考え方が根本的に違いますね。

さて修理金額はいかほどになるか、職人からの連絡待ちです。

1月 30, 2014 · Posted in その他の家具修理  
    

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