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デザイナー家具修理が続きます

先回は「HERMAN MILLER」社のイームズ シェルチェアーの修理をご紹介しましたが、

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今回もデザイナー家具の一つである「イサムノグチ コーヒーテーブル」です。有名なデザインのテーブルで、正規品~ジェネリック商品まで、様々な価格の商品が流通しています。天板がガラスで、それを支える木製脚の修理がほとんどです。

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今回の修理内容はその木製脚が割れたとのことでした。
切断面はきれいな状態だそうです。恐らく木部の接合部が割れたのではないかと推測する四代目でした。

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割れた部分が欠損しないように、テープで固定し送ってもらうことにした。塗装色を合わせるために破損していない脚も一緒に送ってもらった。後日届いた脚を見てみると・・・・、やはり木部の接合部の割れでした。

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イサムノグチのコーヒーテーブルの脚は、無垢材を使用していますが、1枚の無垢板から切り取ったのではなく、何枚もの板を接合して1枚の板にしてから切り取ってあります。年数が経過するとこの無垢板と無垢板の接合部の接着剤が劣化して剥がれてしまうことがあります。接合部なので断面がきれいなんです。

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一般の方はよくご自分でボンドで接着して直そうとしますが、まず圧着固定治具で固定させないので接着強度が不足します。また形状から元の位置に接着できずに切断面がずれてしまったりします。ボンドで接着された後の再修理は難しいので、プロに修理を依頼されることをお勧めします。再修理が難しい理由は、接着したボンドや瞬間接着剤をきれいに剥がすことができないからです。

今回は接合面の強度を増すために、両方の切断面に長手方向に溝を彫り、溝に板を差し込んで接合させます。これにより接着後の強度を増します。ただし接着面が多少ずれることが生じます。そのため接着後は板全面を削り、凹凸をなくしてから再塗装を行います。修理しない脚も色合わせのため再塗装を行います。

そしてこれが修理後の脚です。
もうこれで安心です。

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今回の修理費用は税込15,000円でした。
安田屋家具店からご自宅までの送料も含まれています。ただしご自宅から安田屋家具店までの送料はご負担ください。また修理状況によっては多少価格がアップすることもありますのでご了承ください。

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10月 18, 2014 · Posted in その他の家具修理  
    

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