安田屋家具店

安田屋家具店でも販売している日本国産の曲木家具工場「秋田木工」丸型スツール【No.209-R】の座面張替修理を行いました。

座面が「板座」「布張り」「籐シート張り」の３種類ありましたが、年々籐シート材の品質が劣化したことにより「籐シート張り」は生産されなくなりました。現在は「板座」「布張り」のみ生産しているので、安田屋家具店でも実店舗での展示販売しています。

座面サイズは直径３００mmです。木枠フレーム渕周りに溝が彫ってあり、その溝に籐シート材を決込む一般的な仕上げ方です。

籐シート材は「五分カゴメ編み」を使用しています。年数経過で人工的には出せないとっても味わい深いアメ色になっています。張替直後は白っぽい色となりますが、年数が経過するごとに色が変化していく楽しみがあります。

今回張替と同時に、籐シート材の強度を高めるために座面裏に籐皮を撚った「籐バンド」を十文字に取付ける「十文字補強」を施します。

お預かりして１０日ほどで張替完了です。

張替前と比べると籐シートがかなり白っぽいです。

座面裏側に籐皮を撚った「籐バンド」を使用した十文字補強を取付けています。座った時にこのバンドが荷重を受けとめ、籐シート材への荷重負担を軽減させる働きがあります。通常の「決込み仕上げ」のみの張替の強度を５０とすると、十文字補強を取付けると手編み仕上げと同等の強度１００にアップします。強度が高くなると耐久年数も長くなります。

ただし座り方、使用方法が適切でないと、補強材を取付けても短期間で破れてしまいますので十分ご注意ください。

十文字補強材は椅子表面からはほぼ見えません。全く違和感はありません。

座面裏側を見ると、、、、

補強材が見えます。
「秋田木工」丸型スツール【No.209-R】の座面籐シート張替+十文字補強費用は、
税込合計金額　２２，０００円(2024年時点)

往復の送料が別途必要です。
また十文字補強が必要ない場合は少し安価となります。
張替を検討される場合は、安田屋家具店にご相談ください。お待ちしています。