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扉のガラス取替修理

岐阜市内のお客様が、40年ほど前の食器戸棚のガラスが割れたので交換して欲しいとご来店いただきました。

木枠の材質がパイン材であり、木枠のデザインからカントリーデザインの食器戸棚だと思われます。扉上部が曲線になっています。ガラス全周に面取加工がしてあります。

扉裏側に取付けてあるガラス止めの棒を取外し、ガラス板を取り出します。

ガラス板の厚みは4mm。面取りの幅は20m。ガラス上部は木枠の曲線に合わせて、直線ではなく曲線になっています。幅20mmの面取加工も曲線となっています。

ガラス板の見積を取ると・・・・、ビックリです!!!!!
現在と同じ上部が曲線で仕上げると、ガラス板の価格は税込み35,000円。(取替作業費が別途必要)

これは面取り加工も曲線にしなくてはならず、別注仕上げとなるため価格が高くなります。ここで四代目は考える‥‥。

ガラスをはめ入れる木枠の上部の溝は、手間がかかる曲線ではなく直線に仕上げています。

ということは・・・、上部が曲線仕上げでない長方形のガラス板が取付けられるということだ。再度ガラス板の見積を取ると・・・・、

税込み15,000円と大幅に価格が下がります。別注仕上げではなくガラス工場の通常仕上げでできるからです。さらに面取加工を施さない場合は、税込3,000円です。(取替作業費が別途必要)

全周面取り加工を施した長方形のガラスを扉木枠に取付けた場合、上部の面取り部分の見た目が少し異なりますが、違和感はそれほどないと思います。

お客様に3種類の見積金額をお伝えしたところ、上部の面取り部分の見方が違っても価格的に15,000円の面取り加工仕上げの長方形ガラス板をご用命いただきました。

食器戸棚を製作する工場は、まとまった数量のガラス板を注文するので、上部が曲線のガラス板でも安価で製作されていたと思います。しかし将来ガラスが割れた時の取替を想定していないと考えます。なので今回の様にまったく同じガラスを作る場合、別注扱いとなり高価になってしまいます。

家具だけでなく、物を作る場合は必ず将来修理することを想定することが重要ですね。SDGsにもなります。

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