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オフィスチェアー張替

医院様のスタッフ用に使用されているオフィスチェアーの張替ができないかとのご相談がありました。

多くの事務機器工場が生産しているオフィスチェアーは、本体枠に樹脂が使用されている場合が多い。さらに将来の張替を行うことを前提に作られていないと思う。今回の椅子も背面と座面が取り外しができれば張替はできるのだが、椅子本体にどのような仕組みで結合させているかがわからない。

基本的に取外しができない仕組みになっていることが多い。木製椅子であれば、ほとんどネジで結合する仕組みだが、樹脂製の躯体は様々な結合方法がとられている。脱着方法がわかっていれば簡単に取外しができるのだが、脱着の仕組みを知らないと困ってしまう。力任せに取外そうとすると破損するのは間違いないのでできない。

今回の椅子の脱着方法は分からない。どの工場の椅子なのかもわからないので聞くこともできない。

お客様からは「座面と背面は椅子本体から外せないと思うので、カバーを製作して被せて欲しい」と相談された。カバー製作ではうまくできないだろうなと考える四代目。

あれやこれやと悩んでいる中で、座面を持ち上げようとすると樹脂製躯体の境目に隙間が少しできた。懐中電灯で照らしつつ中の構造が見えないか目を凝らしつつ、座面部材を持ち上げていた。するとパチンと音がした。

何かが外れたような音だった。
そこで座面と樹脂製躯体の境目に道具を差し込んでみた。

あまり無理をすると破損するので、慎重に注意深く座面部材を持ち上げた。するとまたまたパチンと音がして、少し座面部材が持ち上がった。座面周囲を同じように道具を使用して持ち上げると、ななんと、座面部材が取外せた。

5ヶ所の位置で結合するようになっていた。

なるほど、理屈がわかれば安心です。
背面も同じ脱着方法がなされているはず。

座面と同様に道具を境目に差し込んで慎重に注意深く背面部材を持ち上げると、バトンと音がして隙間が大きく開いた。

座面と同様に5か所の位置で結合するようになっていた。

取付方法も簡単な仕組みでした。
これで背面・座面共に張替ができそうです。現物を持って椅子職人に相談します。

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8月 23, 2025 · Posted in 家具リフォーム・修理, 椅子張替え  
    

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