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REGARONE椅子の張替

 題名「REGARONE椅子の張替」といわれても、一般の方にはピンと来ないですよね。
 「REGARONE」とは、レガローネと呼び、飛騨・高山に工場のある【日進木工】が20年ほど前に生産していたダイニングチェアーのことです。家具販売に携わっているプロならば、直ぐわかるはずです。家具業界に入って10年未満の方は、わからないかも知れませんね。二昔前のことですからね。

 20年ほど前の「REGARONE」シリーズに限らず、当時生産していたダイニングチェアーなどのデザインは、現在の【日進木工】の商品デザインと大きく違いますので、「ぇっ、これって日進木工」と思われるかもしれません。どちらかというと現在の軽やかな北欧デザインではなく、重厚なデザインが多かったです。またダイニングチェアーの軽量化もまだ考えられていなかったか、考え始めようとしていた時期であったかと思います。

 さて今回、安田屋家具店のホームページにて「REGARONE」シリーズの椅子修理をご覧になられて、13年前に購入された「REGARONE」シリーズのダイニングチェアー張替修理に関するご相談がありましたので、お客様へのご返答とあわせて「REGARONE」シリーズをお持ちの皆様に対してお伝えいたします。

 「REGARONE」シリーズはデザイン3タイプ、7種類のダイニングチェアーがありました。まずはちょっと重厚感あるデザインの背・座面ともに生地が張ってあるタイプです。写真の椅子は本革張りです。布張りもありました。当時の価格で両肘付/ RGC-001の本革は税別72,000円、一番安い布張りで税別47,000円。肘無し/RGC-003の本革は税別66,000円、一番安い布張りで税別41,000円。(1992年カタログ)

 次に同じデザインで、背もたれ部分が籐四つ目シート張りになっているタイプ。同じ飛騨・高山に工場がある【シラカワ】のルーベンスシリーズを意識したデザインですね。写真の椅子は本革張りです。布張りもありました。当時の価格で両肘付/ RGC-002の本革は税別53,000円、一番安い布張りで税別45,500円。肘無し/RGC-004の本革は税別47,000円、一番安い布張りで税別39,500円。(1992年カタログ)

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 次に少しハイバックになったデザインの椅子です。当時、安田屋家具店でも多く販売していたダイニングチェアーです。写真の椅子は布張りです。本革張りもありました。当時の価格で両肘付/ RGC-005の本革は税別91,000円、一番安い布張りで税別61,000円。肘無し/RGC-006の本革は税別81,000円、一番安い布張りで税別51,000円。(1992年カタログ)。背もたれ木部の接合部のご修理をここ最近安田屋家具店では行ないました。

 そして最後にリビング・ダイニングチェアーとして両肘タイプのみのRGC-009です。写真の椅子は布張りです。本革張りもありました。当時の価格で本革は税別88,000円、一番安い布張りで税別55,000円。

 各椅子の張替ですが、基本的にはまずお買い求めになられた家具店に張替修理のご相談をされることをお勧めいたします。ただお買い求めになられた家具店が閉店していたり、遠方であった場合は、お住いの場所近郊の椅子張り職人に相談されるとよいかと思います。電話帳の「家具修理」または「椅子張り替え」欄をご覧になられると数店掲載されているはずです。また地域によっては、隣の市町村に椅子張り屋さんがあっても、営業範囲内である場合もありますので、多少範囲を広げてお探しになられることをお勧めします。

 ただし上記でご紹介したRGC-001、003、005、006に関しては、現在の布地を取り外す時に木部を傷付けてしまう職人もいますので、どの職人がよいのか、職人の技術力を十分に吟味する必要があります。

 RGC-002、004に関しては、取外せる座面となっていますので、どの職人でも仕上がりに変わりはないかと思います。ただ背もたれの籐部分は椅子張り職人ではできずに、別の籐職人で行う場合もあります。そうすると二度手間となり修理費用も高くつきます。ですからこの場合は、飛騨・高山の工場にて修理を行なわれた方がよいかと思います。

 RGC-009に関しては、それほど難しい張り方ではありませんので、わざわざ飛騨・高山の工場で修理しなくても、ご自宅近郊の椅子張り職人で行なえばよいかと思います。ただしいずれの場合も、1店だけで見積を取るのではなく飛騨・高山の工場で行う場合とを相見積もりされてから修理されることをお勧めします。

 いずれのダイニングチェアーの場合でも張り生地を本革で行う場合は、地元の職人よりも飛騨・高山の工場のほうが安い場合があります。本皮の場合は、地元の職人ですとあまり本革を材料として持っていませんので、廃棄するロスの部分が多くなってしまい割高になります。飛騨・高山の工場の場合は、大量に材料を仕入れてダウンをはかり、また無駄なく材料を使用できるため廃棄するロスが少ないので割安なのです。本革を希望される場合は、生産工場での修理価格を必ず確認されるとよいですよ。

 総合的に考えて、張り生地の実物サンプルで色を確認したり、梱包作業、往復運賃などのことを考えるとご自宅近郊の地元の椅子張り職人で張りかえられることをお勧めいたします。

 以上、お役に立てれば幸いです。
 最後に、「REGARONE」を製作した飛騨・高山の工場への修理窓口は下記の通りです。

工場名 にっしんもっこう
電話  0577-34-1122
FAX  0577-34-7311
メール support@nissin-mokkou.co.jp

 尚、ご連絡されるときには「岐阜の安田屋家具店の紹介」と先に伝えると対応がよくなることと思います。

 ご不明な点がございましたら、何なりとご相談ください。
 ちなみに安田屋家具店でも「REGARONE」の張替は承っておりますので、お気軽にご相談ください。

尚、張り替えられる布地などは下記サイトの布地サンプルをご参照ください。
シンコー布地サンプル
シンコービニールレザーサンプル
サンゲツ サンプル
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2月 20, 2011 · Posted in 椅子張替え  
    

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