「失敗しないスライド丁番取替」でご紹介した方法でお伝えしていなかった、上級者の方のための追加作業についてご紹介します。
それは全てのスライド丁番の取替えが終わったら、一度扉を家具本体から取外します。取替に使用した丁番はワンタッチ式で着脱できる金具なので、スライド丁番金具の一番後側の黒色部分を押します。
すると家具側板側に取り付けた受皿からスライド丁番金具が外れます。
家具本体から扉を取外した後、家具側板側に取付け受皿の真ん中に隠れていたネジ穴がありますので、ネジを入れて固定します。
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受皿金具は3箇所のネジ穴を使用して家具本体に固定するようになっていますが、真ん中のビス穴はスライド丁番金具本体と受皿金具がセットしてある場合見えない場所にあるため、一度扉を取外す必要があるのです。
皿金具の3か所のネジ穴を全てネジで固定し終えたら、扉を家具本体に取り付けます。まず最初に扉一番上のスライド丁番金具から取り付けます。
スライド丁番金具部分に受座金具の先端を引っ掛けた後、スライド丁番金具本体を受座金具に押し付けます。
パチンと音がして受座金具と密着すれば取付完了です。
次に2番目、3番目、最下部のスライド丁番金具を同時に同じ方法で受座金具に引っ掛けた後、ぱちんと音がするまで押し付けます。
最後に必ず全ての金具が受座金具に密着して取り付いているか確認ください。たまに外れている個所がありますのでご注意ください。外れたままの丁番が混在して使用していると、突然扉が外れたり、他の金具の耐久性が低くなりますのでご注意ください。
受座金具は見えている2か所のネジ止めだけで十分に固定しますので3か所目を取付ける必要はありませんが、気になる場合はじょうきの「上級者編」を参考にして3か所目のネジを取付けてください。
ワンタッチ式スライド丁番金具の着脱は簡単にできますが、ちょっとしたコツがありますので、初めて行う場合は少々手間取るかもしれません。
やり方のコツは、二人で作業を行います。
一人が扉を持っていて、もう一人が一番上の丁番を最初に受座金具にパチンと接合します。続いて残りのすべての丁番全てを同時に受座金具にパチンと接合します。
この同時にすべての金具を取り付けるタイミングが難しいのです。家具業界35年の四代目もたまに一つだけ接合できなかったりしてイライラする時があります。でもそんな時は冷静になって行えば必ずうまくいきます。
古人曰く「短気は損気」と。
あせらない、あせらない。
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