兵庫県のS様よりお問合せ
父母の家で30年位前に他社で購入した椅子ですが、椅子の座面の板の接着がはがれて割れたような状態になりました。
思い入れの品であるため修理していただける所が無いかネットで探していたところ、まさに同じ症状と思われる椅子の修理が掲載してある、安田屋家具店ホームページに行き当たりました。
わかり易いように座面の裏側から撮影した写真(3脚分)を添付致します。4脚購入して3脚が木板の接着面がはがれて、割れたような状態となっています。
貴社にて修理が可能なようでしたらお見積もりと、貴社への送付方法などについてご連絡頂けましたら幸いです。父母へのプレゼントとして修理をお願いしたいと考えています。宜しくお願い申し上げます。
お送りいただいた椅子の写真を見て、肘のデザイン、脚と貫棒のくり棒のデザインを確認した四代目は、安田屋家具店の書庫に行き、どの商品なのかを調べるのでした。
この椅子は現在はすでに生産中止されている、飛騨高山の工場で製作された「コロラド」シリーズの商品であることを突き止めたのでした。
安田屋家具店からの返信
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添付写真の椅子は「コロラド」という飛騨高山で生産された椅子です。
座面割れ修理に関してご案内申し上げます。
まず座板が割れる原因ですが、座板は1枚の無垢板で作られているのではなく、数枚の板を接合して作った板から作られています。そのため経年劣化により、木部の伸縮や接着剤の劣化によって、接合した部分が剥がれてしまうのが割れる原因です。
座板割れ修理の方法は2通りあります。
一つは、現在の割れた個所のみを再接着して、座面裏に補強板を2本取り付ける修理方法です。一般的にはこの方法が多いです。
この修理方法では、再接合部分に多少の段差(目地違い)が生じますことをご了承ください。これは座板の木の伸縮により接合部分が段差のない真っ平にすることができないからです。
段差(目地違い)を無くすには、再接合した後に座面表部分を削り、その後再塗装を行わなければなりません。そうすると後でご説明する二つ目の方法と同じ金額になってしまいますのでお勧めしません。
また割れた部分だけを再接合するので、将来他の接合部分が割れる場合が生ずることをご了承下さい。
実店舗での経験上、1か所が割れて修理した後、他の部分に割れが生じたことはほとんどありませんが、絶対に割れない保証はできないのです。
そのため座面裏側に取り付ける補強板は他の接合部分も補強するために横方向に取り付けます。
修理費用は1脚税込み9,000円 です。お客様宅から当店、当店からお客様宅までの往復の送料は別途必要です。3脚の場合は合計27,000円+往復運賃となります。
(価格は2018年5月時点です。未来から来た方がご覧いただいた時点では変動してる場合がありますのでご了承ください。)
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