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聴神経腫瘍 2年前の3月8日

ちょうど2年前、四代目に見つかった「聴神経腫瘍」の摘出手術を東京警察病院 河野先生の執刀で行なわれたのでした。時が経つのは本当に早いもので、あれから2年が経過し、いまは手術前となんら替わらない生活に戻り、元気で仕事に取り組んでいます。手術側の右耳が失聴したので、ざわついた場所での会話や、右側から声をかけられたときには聞きずらいか、まったく聞こえない状態ですが、それ以外はふらつきやめまい、顔面麻痺もなく、普通に生活しています。聞きづらいといっても、まったく聞こえないわけでもなく、普通に手術前と同様の会話は成立していますし、人の話も聞こえていますので、なんら不自由は感じません。

手術後2年が経過したので、時系列に合わせて東京警察病院にて2011年に行なわれた四代目自身の手術体験記を再掲載しようと思います。今、聴神経腫瘍で大きな不安を抱えておられる方々の一助となれば幸いです。

河野道宏先生は、2013年4月から東京医科大学に主任教授として異動されます。そのため4月以降の手術などの詳しい情報は河野先生のホームページでご確認ください。【脳神経外科医 河野道宏先生のホームページ】

3月8日 手術後5日目

6時10分起床 毎日の日課である「体温」「血圧」の測定から始まった。朝食後の薬にステロイド系の薬が追加処方された。

8時45分、CT撮影を行いに1階に一人で行く。ふらつきはずいぶん無くなった。足取りもしっかりしている。たまに頭を何かにぶつけた時の「ズキン」という痛みがある。


10時30分、いよいよ洗髪。
病室担当ナースが明るい笑顔を振りまいて病室に来た。
「大丈夫ですよ」の声と一緒に洗髪室に向かう。包帯が外された。洗髪台の前に座り顔を下にして緊張の一瞬を待つ。洗髪台の下で掌に爪が食い込むほど固く両手を握り締める。じわりと掌に汗がにじむのがわかった。

「それでは流します」
「もし痛かったら遠慮なく言ってください」
「はい」かすれた声で短く答える。

シャァーーーーー

頭に温水がかかるのがわかる。
思わず体が緊張し固まる。
両拳をグッとさらに握り締める。
顔をしかめる。

「シャンプーつけますね」
「大丈夫ですか」
「傷部分はやさしく触りますから安心してください」

シャンプーがつけられ洗髪が始まったと同時に体は固まった。ジワリと汗がにじんだ。頭頂部、左側頭部は心地よかった。いよいよ傷部分。・・・・、痛みどころか何も感じない。何も感じないのに握り締めた両拳はそのまま。力が抜けない。「シャワーかけますね」

シャァーーーーー

心地よい温水が頭に流され、緊張の洗髪は終わった。身体から一気に力が抜けるのを感じた。やっと握り締めた拳を解いた。掌はびっしょりと汗ばんでいた。終わった。タオルで拭いてもらい病室で待機。この日はまだとても傷口を見る勇気は無かったので、退院後の後日じっくりと見るために傷口部分の写真を撮った。まっ、記念写真とでも言うべきものなのだろうか??

 しばらくしてから診察室に行く。担当医が待っていた。傷口を消毒し圧迫包帯を巻いた。全て終わった。この日のために丸刈りで来た甲斐があったというものだ。

 午後は何もなかったので、手術後初めて1階のコンビニに水などを買いに行く。無性に食べたくなったアイスクリームを買い、病室階のラウンジに直行。食べはじめたが、想像していたよりも冷たくなくがっかりした。退院したらロッテ「爽 バニラ味」を食べると決めた。その後、暖かい談話ラウンジで、眼鏡をかけ物を見る練習をしながら過ごす。

まだ多少二重に見えている。早く補正できればと思った。手術時からずっと眼鏡をかけないままでいたので見え方がおかしい。老眼が進んだのか、視力が悪くなったのか眼鏡をかけたままだと近くのものがぼやける。眼鏡を外せば問題ない。

 5階ラウンジから見える光景は、かつての「警察大学校」跡地の約137,000㎡で進められている再開発工事が休み無く続いている。何台もの大型クレーンやダンプカーが休み無く動いている。この跡地の7947.5㎡を取得した「早稲田大学」は、2012年を目途に新たに「中野キャンパス」を開設する予定で、留学生を含む学生寮の機能を持つ「国際コミュニティプラザ(仮称)」を建設し、「大学教育の国際化」の中核を目指すそうです。さらに「明治大学」は、約20,000㎡を取得し、地上16階のビル中心とした新キャンパスを設置し、学部は新学部を設置する予定。さらにさらに「帝京平成大学」は、約17,000㎡を取得し、地上12階のビルを中心とした新キャンパス設置し、医療系学部系の新学部を設置する予定。警察病院周りは、数年もすると今見える光景が「早稲田大学」「明治大学」「帝京平成大学」と3大学も設置された若者あふれる大学街となっていることでしょうね。ちなみに現在見えている光景は・・・・、

傷の痛みは無いので、処方された痛み止め薬を夕食後から服用するのを止めた。

 万が一のために服用を止めた痛み止めをお守りとして1錠だけベットの脇に置いた。夕食後、薬剤師が来て処方した薬の説明をした。その後、様子を見に担当医が来てくれた。ほぼ毎日見に来てくれるのでとても安心する。

 尿管を抜いたばかりなので尿を溜めれる量が少なくなったようだ。2~3時間ごとにトイレに行きたくなる。今日一日で12回ほど行っている。そのため眠れない。深夜1時まで眠れず。5時にトイレ。起床時間までウトウト。ベットの角度を8度に下げた。

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3月 8, 2013 · Posted in 四代目のつぶやき  
    

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