安田屋家具店

洋服たんす扉に取付けてあるスライド丁番金具が破損したので、同じ金具を探しているとのご相談がありました。たんすの写真を見させていただき、特徴あるルーバー仕様の扉でしたので、一瞬にして広島市に工場があった「家具のいまだ」の洋服タンスだとわかりました。

「いまだ」の洋服タンスは、婚礼家具全盛当時の大人気商品でした。展示会にはいつも多数のバイヤーが列をなしてましたね。広島市内にあったショールームは、レンガ造りの雰囲気のいい洋館づくりでしたね。

扉材は無垢材が使用され、重厚なデザインの婚礼たんすでした。

「家具のいまだ」は残念ながらすでに廃業しています。レンガ造りの建物は、現在では家具と全く無縁の「矢崎総業株式会社　広島営業所」になっています。

さて話は戻しまして、安田屋家具店に持ち込まれたスライド丁番を確認すると、「丁番本体には(MA4A)の刻印があります。

家具本体側に取付いている受座金具には(B232Z0)の刻印があります。

受座金具の前部の高さは８mm、 後部は１０mm。

幅は１４mmです。

代替金具を探す時、この部分のサイズが重要となります。覚えておきましょう。

刻印から推察した工場に、金具の現存状況と代替金具について問い合わせをします。すると直ぐに返事がありました。さすが「家具のいまだ」です。一流金具工場の金具を使用しています。なので対応が迅速です。【つづく】

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