我が「鷲見」一族の一員である「鷲見 栄児」氏(デザインウォーター)がディレクションをされた「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」を見に、名古屋駅に立地するJR名古屋高島屋に行ってきた。
目的は「織田憲嗣(オダ ノリツグ)」氏が所有している「織田コレクション」の中の名作椅子を真直に見るためである。
入場料1,200円のところ、JR東海高島屋ポイント会員に入会したことで600円になった。
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会場内に入ると、北欧を中心としたデザイナーの名作椅子がズラズラッと展示されていた。
この椅子のデザインは、夏場に縁側で使用される「籐製三つ折り椅子」の原型です。脚乗せ部分が座面下に収納される仕組みや背もたれ角度を変える仕組みをこの椅子から取り入れたんだなと思います。
安田屋家具店が30年前からお客様に「ダイニングテーブルに合わせる椅子はそれぞれ違ったデザインの椅子にすると楽しいですよ」とご提案している光景が目の前に広がります。
こんな食卓だったら毎日楽しいだろうなぁーと思う四代目です。
安田屋家具店で展示している「ハンギングEggチェア」のデザイナー「Nanna Ditzel (ナナ・ディッツェル)」女史デザインの椅子がありました。
「ダン・ジョンソン」氏デザインのこの椅子、背もたれのデザインが秀逸です。
会場内でビビッと四代目に響いたのは、この椅子にそえられたPOPです。
「大切に使い続け、親から子へと伝えてゆくが、もし破損しても、完全な形に修理するシステムがある」
日本の家具は「大量生産」「大量消費」「大量廃棄」の流れで作られていると常々思うからなぁ。完全な形に修理するシステムを日本の家具工場は、まずそのことを最優先に考えないとと思うし、ことあるごとに各工場の営業に言ってるんだけど、手間がかかる、儲けが出ないからと、未だに修理専門部門は片手間程度だから、遅れてるなぁー。
「修理できますよ、でも買い替えるよりも高くなりますよ」と言う工場があるが、同じ商品を買い替えるよりも高い修理費用を払って修理する人はいないでしょっと、いつも思います。この辺の修理に関する意識が低いんですよ。
新品つくるよりも修理作業の方が手間がかかるのは十分承知。ならば修理の手間がかかりにくいデザイン・構造の商品開発をしてくれよと言いたくなります。
ちゃんと修理できる構造の家具作りをし、修理専門部署を設立し、比較的安価に修理できる商品を生産する工場が今後は伸びていくと考える四代目です。
数多くの名作椅子を観賞しながら、日本の家具作りについてアレヤコレヤと考えてしまう四代目でした。
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