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48年前の婚礼家具

昭和37年のご結婚当時に、安田屋家具店にてご購入いただいた婚礼たんすのご修理依頼がありました。

当時としては大変珍しいチーク材突板張りの洋たんすです。この写真以外にも整理たんす、和たんすと同じデザインの3点セットで揃っていました。桐たんすを代表とする和たんすが主流であった当時、洋家具と呼ばれるたんすが出始めた頃の商品です。たんすの扉裏側には製造工場のロゴがついていました。シールではなく金物で表示してあります。

【 小桜の家具 】とあります。
昭和30年代当時、安田屋家具店二代目「鷲見甚助」が先見の明を持って仕入れた工場のたんすです。岐阜では安田屋家具店のみが取り扱っていました。近隣では名古屋の松坂屋百貨店が取り扱っていたそうです。

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突板張りの扉がめくれています。

引出しの前板もはがれていて、突板が欠けている部分もあります。

今回、お部屋をリフォームすることとなり、子供さんからは「たんすは捨ててしまえば」と言われたそうですが、奥様にとってはお嫁入りの時にお父様が買ってくれたかけがえのない想い出が刻み込まれた婚礼たんすなので捨てるのは忍びないということでご修理依頼を安田屋家具店にされたのでした。

扉と引出しをお預かりして修理することとしました。
扉を外している間に奥様とご購入当時の話を聞かせていただきました。

昭和37年当時、四代目は2歳。
店主は二代目「鷲見甚助」でした。

 岐阜市のとなり関市に住んでおられた奥様のお父様が、知り合いの関市の家具屋でたんすを見たが気に入ったものがなく、他店よりも一歩先を行っていた岐阜市の安田屋家具店を知られて奥様を連れて一緒に来店されたそうです。安田屋家具店に展示してあった数ある婚礼家具の中から店の入り口に展示してあった今回修理するこのたんす3点セットが一番いいかなと思っていた時に、二代目甚助が「これに決めなさい。これが一番いいです。他の家具は必要ないからこの3点セットだけを持っていかれれば間違いはないから。これに決めなさい」と半ば強引に進められたそうです。そして二代目甚助の自信あふれる説明と押しにお父様も納得されご購入を決められたそうです。懐かしそうに当時のお話をされました。

 この二代目甚助の半ば強引とも言える「これに決めなさい」と言われて購入したんですよという話を安田屋家具店で家具を販売し始めてから今までによく聞く話です。家具屋は息が長い商売で、48年前に購入された家具を、48年経過してほめられるという商売なんです。販売した者の孫がほめられるということなんです。先の長い話です。ということは今四代目が販売した家具は、娘の子供、つまり孫が商売を継いでいたら孫がほめられるということです。ということはやっぱり使い捨ててしまうような変な家具を販売したらいけませんね。将来、孫に笑われてしまいます。

 これからも大切な想い出を刻み込んでいく本物の家具を販売していきます。使い捨ててしまうような粗大ごみ的な家具を販売するなんてことは性分に合いません。・・・・・、将来、孫に笑われないよう毎日の家具販売を今まで以上に真剣にやらなければと固く誓った四代目でした。チャンチャン!!

    

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