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キムラシン30-28丁番

横浜、元町にある洋風家具の「ダニエル」様から破損した丁番金具の見本が届いた。ダニエル様は「家具の病院」という名称で、家具修理も手掛けられています。

四代目が横浜 伊勢佐木町にあった双葉家具にて修行中、元町のダニエルさんに勉強のために数度訪問したことがあります。店頭に大きな椅子が飾られているのが目印でした。

今回送られてきた破損金具は、かなり古いアングル丁番です。

扉側と家具本体側のサイズを測ると、「30-28」サイズであることが分かった。

スライド丁番が無かった時代の大きくて重い扉に使用されている丁番です。

形状に思い当たる点があったので、安田屋家具店ライブラリーに行き古いカタログを探してみた。

大阪に工場があった「木村新(キムラシン)」の金具だとわかった。

残念ながらこの金具はすでに生産中止で現存していません。製作していた「木村新(キムラシン)」もかなり以前に廃業しています。

そのため全く別構造の「スライド丁番」に取り換える修理となることをダニエルの担当者さんに直ぐに連絡する四代目でした。

アングル丁番は微調整ができないため、家具が少しでもねじれていると扉の建付けが狂い、金具に無理な力が加わり、徐々に金具が削られていき、ある日突然ポキッと折れてしまいます。

特に今回のような大きくて重量のある扉に対しての耐久性は低いです。

その後、スライド丁番が登場するとアングル丁番は家具製造現場から駆逐されました。そして現在では、ほぼすべての家具の扉には「スライド丁番」が使用されています。

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2月 25, 2018 · Posted in 家具金物(扉用アングル丁番etc)  
    

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