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TVボードの扉丁番取替

先日は食器戸棚の扉丁番取替修理でしたが、今回はテレビボードの片開き扉の丁番取替修理です。

破損した金具を確認すると、かなり以前に生産中止、在庫も無くなり現存しない金具です。

NOEMA刻印のある「直付け丁番」と呼ばれるものです。
10年程前までは国内の生産終了した工場の金型を中国に持ち込み、ノーブランド品として生産していましたが、取替用の需要しかないために生産中止してしまいました。その際に金型も廃棄してしまったため、再生産はできなくなりました。

扉にあいている金具をはめ入れる円形溝の直径を確認します。

直径は30mm。カップ径30mmのスライド丁番、全カブセタイプで代替えできますね。

ただカップ径30mmのスライド丁番は特殊なサイズで、一般的に販売されていません。金具問屋の大将に依頼して取寄せてもらいました。金具は1個税込み1,000円(2023年1月時点)です。送料が別途必要です。

扉に金具を取付けた後、テレビボード本体に取付けます。この時、扉に取付けたスライド丁番本体には受座金具を接合しておきます。

扉の下側に2.5mm厚程度の合板または厚紙を敷いてその上に扉をのせます。扉の木口を家具本体側板の木口にくっついた状態を保ち、扉上部の受座金具の1か所をネジ止めします。

次に扉下部の受座金具も同様に1か所ネジ止めをします。扉の下に敷いていた合板・厚紙を取外します。

仮止めの状態で扉の開閉を確認します。支障がなければ受座金具の残りのネジ止めを行います。最後に扉の水平垂直を調整ネジで微調整します。

今回のネジ取付位置は側板内部に芯材が入っていない部分になってしまいました。通常は確実に芯材が入っている部分なのですが、材料を少なくして費用を安価にするため、破損した金具のネジ取付部分のみ芯材を入れた状態となっていました。

家具側板構造は「フラッシュ構造」と言われ、芯材となる枠組みの表裏に合板材を張った構造です。そのため芯材ではない部分の内部は空洞となっています。

今回受座金具を取付けたネジは2.5mmの合板材1枚に効いている状態です。通常の扉開閉には何ら支障は生じませんが、扉を強く開けすぎるとネジが外れてしまう危険性はあります。

そのことをお客様に説明して了解を得ました。

今回の修理は扉2枚分、金具4個の取替修理です。

金具1,000円×4個=4,000円(税込)
出張取付修理      6,000円(税込)
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合計金額 10,000円(税込)     

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1月 16, 2023 · Posted in 家具金物(扉用アングル丁番etc)  
    

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