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聴神経腫瘍の体験記役に立つ

2011年3月3日に東京警察病院にて、脳神経外科医 河野道宏先生の聴神経腫瘍摘出手術を行ってから、早いものですでに13年目が過ぎようとしています。手術した右耳がまったく聞こえない以外は、手術前と何ら変わらなく元気に過ごしています。片耳だけですが何ら不自由することはありません。

当時、初めて大きな病院に入院し、人生で初めて大手術を受ける身として、好奇心旺盛になり、それまで事細かく書かれた「聴神経腫瘍摘出 体験記」なるものが無かったので、手術前~退院までの毎日をブログに上げ続けてました。

来月3日に手術後13年周年を迎える前に、四代目の体験記を読まれた方からご連絡を頂きました。四代目と同じように50歳代で聴神経腫瘍が見つかり、不安な日々を過ごされている切実な内容でした。同じような不安を抱えている方の参考になればとあえて掲載します。

はじめまして。先週、久しぶりのMRIにて聴神経腫瘍が手術をすべき大きさになり、手術について検索し、四代目さんのブログを涙ながらに救われた気持ちで読ませてもらいました。

20代半ばから難聴と耳鳴りがあり、何度もMRI検査をしたものの、45歳でようやく聴神経腫瘍と判明しました。その時、子どもがまだ小学1年生で夫は海外赴任だったのもあり、90%の確率で縮小するはずのガンマナイフで治療しました。

ここ数年、閉所恐怖症もあり、MRIを何年かぶりに撮ったところ、以前より倍近く大きくなっていました。今は子どもが中学生になりましたので、手術のタイミングとしてはベストだと思っています。ですが、不安に押しつぶされそうです。

そんな中、四代目さんのお写真付きのリアルな表現を読むにしたがって、光が差し込んできたようで、手術に前向きになりつつあります。

河野先生に診ていただこうと思っております。この1週間、感情の揺れ動きが激しいのですが、四代目さんに勇気をもらい助けられました。夫は岐阜出身です。ご縁を感じております。これからもブログを読ませていただきます。記録を残してくださって、ありがとうございます。

四代目からの返信
手術したのが2011年。あれから13年が経過しようとしています。手術をした右耳の聴神経は切ったためまったく右耳は聞こえませんが、片耳だけでも手術前と変わらない生活を過ごしています。毎年河野先生の定期検診を受けていますが、再発も無く元気に過ごしています。

手術を決断しても「手術しようと決心したんだ」と言い聞かせても「やっぱりやめよう」と思ってしまうことの繰り返しでした。不安だったのは何も情報が無かったことです。

手術した場合の最悪の症状は何か。何も起こらない状態は何か。1カ月ほど毎日情報を集めていました。そんな中で河野先生を知りました。セカンドオピニオン診察で初めて河野先生に出会い、ピカピカのコインローファーを見て決心しました。

河野先生の手術で最悪の結果となったとしても悔いはないと腹をくくり、手術しました。私の場合、心配していた症状は何一つなく、4日程度で歩行することができていました。詳しくはブログを参照ください。ただ術後の経過が思わしくない人がいるのは事実です。

いろいろと悩むのですが、腹をくくって手術することの方が良い結果になると信じます。
まずは河野道宏先生の診断を受けることからスタートしてください。先生の足元の靴を見ると、先生の人柄がよくわかり、信頼できると思えます。コインローファーがいつもピッカピカなんですから。

不安な事や手術に関する悩みがあったらお気軽にご連絡ください。経験上の話はできます。それだけでも不安解消になると思います。岐阜の地から応援しています。

早速読んでいただき、メールでのご返信をいただき、驚きとともに感謝の気持ちでいっぱいです。 確かに、情報を探して読んで立ち向かっていた方が、気持ちが落ち着くかもしれません。術後の経過が思わしくない情報を読むと、かなり動揺してしまいますが。。

すでに左耳は聞こえないので、このままでもいいのではないか?今の当たり前の幸せが失われるのか。大きくならないかもしれない可能性に賭けようか。様々な思いが巡ってきますが、、

最後は腹を括る!!肝に銘じます。

その境地に至るにはもう少し時間が必要なようですが、時の流れで、気持ちも変化していくであろうとは感じています。 お言葉に甘えて、質問です。 心の支えになった本や言葉などはありますか? もし思いつくものがありましたら、教えてください。

四代目からの返信
河野先生のセカンドオピニオン時、私は50歳でした。初めて面会した河野先生から「50歳という年齢を考えると、平均寿命からしてこの先まだ20年とか30年あります。であるなら手術して腫瘍を取り除くべきです。これが70歳、80歳の高齢であれば、その先の寿命を考えたら、手術を強く勧めることは無いです」

「放射線治療の場合まだ日が浅い新しい手術方法なので手術してからの経過年数がまだ少ないです。そのため施術後どのような結果になっていくのかまだ未知な部分があります。しかし外科手術の場合、歴史が古いので、術後にどのような症状になるか大方わかっています。そのため確実な外科手術を勧めています」

「確実に大きくなっていくことがわかっている腫瘍をそのまま放置しておくことに何のメリットがありますか。確実に大きくなっていく事がわかっていて、場合によっては生命が危険に及ぶということがわかっていながら、そのままにしておく利点は何一つありませんよね。一日も早く手術で取り除くことが最善ではありませんか」

14年前のことなので正確ではありませんが、こんな内容を言われたと思います。。今もこの言葉を書いていると涙が出てきます。まさに河野先生の言われる通りです。50歳代であれば当時の私とほぼ同じ年齢です。同じことが当てはまると思います。一日も早く河野先生の診察をまずは受けてください。今予約しても診察はかなり後になると思いますので、早く予約した方がよいです。

入院中に読んだ本で心の支えになったのは「斎藤茂太(さいとうしげた)」さんの「いい言葉はいい人生をつくる」「人生を見つめる70の言葉」ですかね。

経験者として、腹をくくって手術すると決めたら、初めて体験する手術という行為を体験記を書く記者のような気持になると、これはどうなっているんだろう、これは何かな、手術室とはこんな風なのか、術後の症状はこんな感じか、先生はいつ寝てんだろうなど好奇心が次から次へとわいてきて、不安を感じている暇はなくなりますよ。

熱く濃い返信をいただき、涙しながら読ませていただきました。河野先生のおっしゃられたこと、そのとおりだと心に沁みました。 不安を感じている暇がなくなるよう、手術を興味深い新しい体験としてとらえてみます。四代目の言葉が一番でした。

明日、河野先生の予約を取ります。 癒着のことが心配ですが、過去には戻れないので、直視して前に進むしかないですね。 四代目の言葉に、目が覚めたような感覚です。教えてくださった斎藤茂太さんの著書も取り寄せてみます。 お忙しい中、何度も時間を割いていただきまして、ありがとうございました。頑張ります!

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2月 25, 2024 · Posted in 四代目のつぶやき, 聴神経腫瘍闘病記  
    

Comments

One Response to “聴神経腫瘍の体験記役に立つ”

  1. Hiro on 2月 27th, 2024 3:55 PM

    はじめまして。昨年の8月に聴神経腫瘍と診断され、東京医科大学で来月手術することになってます。四代目さんのブログ大変参考にさせていただいてます。詳しい情報がありがたいです。

    一昨年耳鳴りと聴こえ辛さがあり、耳鼻科で低音難聴と診断され治療してましたが昨年夏に片頬あたりが痺れてきて近くのしびれ外来をしている脳外科クリニックでMRIを撮ったところ腫瘍が見つかり、この病気はこの先生だから!と迷うことなく河野先生への紹介状を渡されました。下調べも全くしていなかったのでそんなに凄い先生とも知らずにいましたが今考えると幸運だったのだとも言えるかと思います。

    いつかのブログで四代目さんがかかれてましたが、私も耳鳴りと少し痺れがあるだけで日常生活に支障はないので手術する必要はあるのか?また、セカンドオピニオンをしなくていいのか………等々今になって考えてしまう事が多くなりました。脳天気な性格からか、最近まで不安はほぼなかったのです。
    (腫瘍が35mm大なので河野先生は手術一択でした)

    できたら聴覚を残したいのです。顔面麻痺も怖いです。聴覚が残るのなら多少腫瘍が取り切れなくてもいいかとも思ってしまっています。色々な体験談等を見て不安になることが多くなってきてます。
    次に先生に会うのは入院の日の術前説明の時ですが、今さらこのような不安があることを言っても失礼ではないでしょうか?河野先生には最初の一回しか会っておらず、初対面なのにこの先生なら大丈夫だなと感じ、特に質問らしい質問もせずでした。

    術前にどのようなお話をされましたか?説明のみで会話するような感じではないのでしょうか?もう手術をしないという選択はないのでジタバタしてもしょうがないのですが…。

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