安田屋家具店には日々破損金具が送られてくる。なんとか破損金具と同じ金具を、または代替え金具を見つからないかという切実な思いが伝わってくる。
今回はスライド丁番だった。
スライド丁番本体には「MC5A」、受け座には「BC930 Z3」の刻印がありました。
かなり古い金具のため、全く同じ金具は残念ながら現存していません。
この記事の続きを読む »
破損した金具を生産していただろうと思われる工場に代替え金具がないか確認してみると、最新の金具で代替えできることが分かった。金具タイプは「全カブセ」タイプのようです。
ただし金具のシリーズが変わるので、1枚の扉についているスライド丁番金具は同時期に全て取り換える必要があります。
また家具本体側に取り付ける受け座金具の取り付け位置が変わるので、ネジ位置が現在の位置よりも後方に約7mmずれるので、ほんの少し作業技術が必要です。
取り付け説明書通りに作業すれば簡単に取り換えはできるものと思います。
金具はスライド丁番本体と受座の1セットで、税込400円です。送料が別途必要です。
もし扉1枚に3個の丁番がついている場合は、簡単な金具交換方法がありますが、2個の場合は応用できませんので、説明書の取り付け方法を参考にして取り付けてください。
ちなみに丁番が3個ついている場合の簡単な取り換え方法をお知らせします。
破損していない古い金具を集めて、扉を家具に取り付いた状態にします。古い金具であれば現在のネジ穴をそのまま使用できますので簡単に扉を取り付けることができると思います。
家具に扉が取り付いた状態にしましたら、扉を開けた状態にして扉中央部のスライド丁番を取外します。
まず扉側に取り付いている部分の2個所のネジを外します。
次に家具本体側に取り付いている4箇所のネジを外します。その後、家具本体側の金具部分を持ち上げるとばねが効いて扉側に折れると思います。折れた部分を持って扉の穴にはめ込んである金具の円形部分を取外します。これで古い金具を扉から取外した状態となります。
新しい金具の取付け方
古い金具を取外したら、新しい金具を用意します。金具は扉側に取り付ける部分と家具本体側に取り付ける受座部分をすでにセットしてお送りしてあります。
扉にあいている穴に新しい金具をはめ込みます。ネジはまだ止めません。次に家具本体側に金具を押し付けた状態にして、受座の2個所のネジを止めます。ネジ穴は破損した古い金具の時の受座後方のネジ穴と位置が同じなので、簡単にねじ込めると思います。
家具本体側の受座金具をネジで固定したら、扉側の金具のネジを止めます。これで新しい金具との取替えが終了します。
このように家具に扉が取り付いた状態で金具を取り替えれば、扉の建て付けを考える必要がなく、現在の開閉と同じ状態の位置に扉を取り付けることができます。
同じ作業を、中央部の金具、最下段の金具、最後に最上段の金具の順番に行い、全ての金具を取り替えれば、修理完了です。扉の開け閉めを行い、スムーズに開閉できるか確認します。
扉がねじっていたりして、スムーズに開閉できない場合は、説明書の下段に明記してある 扉調整方法で微調整を行います。家具本体側の金具の真ん中にある2個所のネジを調整します。
お役に立つ情報であれば幸いです。
« 元に戻る