愛知県のK様から、秋田木工スツール座面の張替についてご相談がありましたのでご紹介します。
K様からのご相談
40年ほど前から我が家にありました秋田木工のハイスツールの座面張り替え修理について伺いたくメールさせていただいました。 1脚のみなのですが修理をお願いできるでしょうか。
現在の座面は籐シート張りです。
もし可能であれば、座面は元通りの籐の場合と布で張った場合の2パターンでお見積もりしていただけないでしょうか。 また、その2パターンでメリット、デメリットがあれば教えてください。
布張りの場合は手持ちのダイニングチェアと同じ張り地を考えています。 色番が分からないのですがラムースのグリーン系です。 お手数をお掛けしますが、よろしくお願い致します。
安田屋家具店からの返信
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写真を確認しました。
秋田木工のNo.16R椅子です。
座面の籐シートは昔は手編みでしたが、その後大量生産できる溝決め込み仕上げに変更になった時代のスツールです。
手編み仕上げ
溝決め込み仕上げ
籐シートによる張替に関してご提案いたします。
使用する籐シート材は「五分カゴメ編み籐シート」・無着色の生地仕上げを使用して張り替えた場合、1脚税込16,000円(2022年1月時点)です。往復の送料が別途必要です。
現在の座面は、籐シート材が貼ってあるだけです。そのため座った時の体重を籐シートのみが受けるので、徐々に籐シートが下方に伸びていき、荷重によって切れる場合がほとんどです。
そこで座面裏に補強材を入れると耐久性が高くなります。
座面裏に籐皮を撚った籐バンドを十文字に取付けます。この十文字バンドが荷重を受けとめ、籐シート材に受ける荷重を軽減させることで、籐シート材の耐久性を高めます。さらに丈夫になる井桁状に補強バンドを取付ける方法もありますが、座面サイズから
十文字補強で十分です。
十文字補強の無い籐シート材だけで張替えた強度を1とすると、十文字補強を入れると強度が1.5倍となります。籐バンドはまず切れることはありませんので、次の張替時にはそのまま使用できます。
十文字補強材は、座面表面からはほとんど見えません。
十文字補強は、張替費用とは別に税込み5,000円(2022年1月時点)必要です。
張替+十文字補強の場合は税込合計21,000円(2022年1月時点)となります。
送料に関しては、椅子の座面だけを取外すことができれば、スツールと同梱して発送すれば片道1,000円前後だと思います。
座面の取外し方はご指示いたします。
座面が取外せない場合、片道3,000円前後だと思います。
現在の籐シートを布張り座面に変更する場合に関しては、別途ご案内いたします。
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