先日お客様からお預かりした竹ハンドバックの修理が終わり安田屋家具店に届きました。この竹ハンドバックは大分県の【竹工房オンセ】の主催者であり竹工芸の匠、鉄人「高江雅人」さんが作ったものです。2年ほど前に安田屋家具店の特別展「伝統工芸展」にて展示・販売させていただきました。当時この高江雅人さんの竹ハンドバックが「伝統工芸展」での人気No.1で、展示していたほぼ全ての竹ハンドバックは完売してしまったと記憶しています。

 竹ハンドバック縁周りに編みこんでいた籐材が切れてしまったという修理です。お預かりした状態は・・・・、

 3箇所の部分で籐材が切れてしまい、ほつれていました。
 早速、高江雅人さんに連絡をしたところ、無償で修理をしていただけるとのご返事をいただきました。ただ竹ハンドバックを高江雅人さんの工房まで送る往復の運賃は負担してくださいとのことでした。往復の送料といっても2,000円前後の費用です。お客様に費用をご連絡したところ、直ぐに修理して欲しいとのご返事でしたので、急ぎ大分に送ったのでした。それから約1週間前後で修理が終わり、安田屋家具店に届いたのです。

 修理後の状態は・・・・・、

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 全て元通りに直っていました。
 お客様も大満足です。
 確かな職人は、自分の製作した商品は我が子のようなもので、ちゃんと消耗部分の修理はするように考えられています。なんだか世知辛い時代で、何でもかんでも修理といえば直ぐにお金、お金という世の中で、無償で引き受けてくれる所もあるんだと改めて思いました。まだまだ昔気質の義理と人情、もちつもたれつの精神が生きているんだということがホッとしますね。日本って、いいなぁーーー。

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 安田屋家具店ホームページも開設してから約3年目をまもなく迎えようとしています。岐阜聖徳学園大学の経済情報学部 河野公洋先生にお会いしていなかったら、今だに安田屋家具店ホームページはこの世に存在していなかったことでしょう。

河野先生、本当にありがとうございます。

 そして開設から今日まで、家具は使い捨ての粗大ごみとしてではなく、大切な想い出を刻み込んで末永くご使用いただきたいという願いから、様々な家具修理のご報告をさせていただきました。そのおかげで、ここ最近は各地より「こんな家具は修理できますか」「この金具はありますか」などなどのご相談をメール、お電話にていただくようになりました。1件1件実情に合わせて修理方法などに関してお伝えしております。「こんな家具は修理できるの??」なんてフト思い立ちましたら、何なりとお問合せください。最近の低価格路線の家具事情では、全て円満解決とはいかないかもしれませんが、お役に立つことがあるかもしれません。迷ったらどうぞ安田屋家具店にご相談ください。

 さて今回ご紹介するのは、「この家具の名前と製造年が知りたい」とのお問合せでした。知人の方から譲り受けられたリビングチェアーで、背面に「オリーブ印 森繁」のロゴがあったので、古いカタログを保管しているとの安田屋家具店のホームページをご覧になられてのご相談でした。

 どこかで見たような、見たことのないような・・・・・。
 「オリーブ印 森繁」のロゴがあったとのことだったので、まずは安田屋家具店に保管してある最古の森繁のカタログ1984年版を見てみましたが、どこにも掲載されていません。そこで1985年から2000年版までをチェックしましたが見当たりません。2000年以降にこのデザインの椅子を見た記憶がありませんので、最終手段です。四国は香川県、高松に工場があるモリシゲに電話です。以前安田屋家具店を担当していただいていた「新藤」さんが偶然にも電話口に出られたので、ことの経緯をお伝えして調べていただきました。

 モリシゲの資料庫にて調べた結果、この商品を製作していた頃の図面、カタログなどはすでに存在していなかったようです。そこでわざわざ古いベテランの営業マンに確認してもらって、ようやくわかったようです。商品名は「クリンガー」というリビングチェアーで、製作年は1970年~1976年ごろ、つまり35年~40年ほどの前の商品でした。新藤さん、ありがとうございました。

 このデザインの椅子は、現在ではモリシゲでも簡単に製作できるものではないと思われ、また製作図面もすでに存在していないので、復刻する場合はかなりの金額になるものと思います。大変貴重な椅子なのに、写真で見る限りは状態はとても良いようなので大切にご使用いただきたいものです。

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1月 24, 2011 · Posted in 家具リフォーム・修理  
    

 先日、会議用テーブルのご修理に関する依頼があったので見に行ってきました。大きな会社の役員さんが使用される大型会議用テーブルでした。半径900㎜の扇型のRコーナー天板×4卓、長さ1800×奥行900㎜の長方形テーブル×2卓を組み合わせたシステム(組立式)オフィス家具でした。

 あっ、どこかで見たようなデザインだと思っていましたら、ご担当者様から「カリモク製」とお聞きしました。そうそう、カリモクのカタログに掲載してあったと思い出しました。総幅3700×総奥行1900㎜で、12脚の椅子がセットされていました。

 ご修理内容としては、長年使用したことにより天板表面の塗装色が色あせしてしまい、バラバラの色になってしまっている。天板前面に擦り傷、凹み傷、輪ジミ跡があるので、天板を塗り直したいとのことでした。今までの経験上、通常の天板塗替えと変わらないと考え「御見積もりさせていただきます」とお答えしたのでした。ただし天板仕上げが「突板」材なので、無垢材と違って削りすぎることができないので、若干の凹み傷は残る可能性があること、また色あせによる下地の色が各天板それぞれ微妙に違ってしまっているので、塗装色を濃い色にしても若干色の違いが出てしまうことなどをお伝えしたのでした。

 そして会社に戻り、まずは古いカタログで商品を確認。2002年版カタログを見るとありました。

拡大してみましょう。

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1月 25, 2011 · Posted in テーブル修理  
    

 ずっと以前ご紹介した輸入家具のダイニングチェアー背もたれに使用してある籐張り部分が破れたため、張替修理としてお預かりしていたのが完成していましたのでご報告いたします。

修理前

修理前

 この籐張りに見える部分、実は籐材ではありませんでした。驚いたことに紙材でした。それも強度を増すために中に糸を織り込んだものでした。輸入家具は、意外な材料を使用してあることがたまにあり、驚きです。

 そして仕上がってきた状態が・・・・・。

 張替に使用した材料は、正真正銘の籐材です。
 五分カゴ目編みシートを使用しています。

 塗装仕上げはしていません。生地仕上げです。
 籐材は、塗装をすると耐久性が落ちるそうです。そのため安田屋家具店では張替時には塗装をお勧めせず、生地仕上げをお勧めしています。仕上げ方法は、「溝決め込み仕上」といって、籐張り部分の周囲に彫ってある溝の上に籐シートを乗せ、その上から籐丸芯を溝に打ち込んで仕上げる方法です。 手編みに比べれば耐久性は落ちるものの、将来的に張替が安価でできるので、現在市場に出回っている家具の多くがこの「溝決め込み仕上」を行っています。

取外してあった座面を取り付けて完成です。

 今回のご修理費用は、税込19,000円でした。今回のご修理は、岐阜市のお隣である各務原市のお客様でしたので送料も含んでいます。その他の地域は送料価格が若干変わりますのでご了承ください。

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1月 26, 2011 · Posted in 籐家具修理  
    

 昨年末に無残にもバラバラに分解してしまったロッキングチェアーのその後をご報告します。お預かりした時は悲惨にも・・・・。

 貫棒が一本接合部で折れてしまっていましたので、新しい棒に取替えて復活させました。

 パッと見では、取替えた部分はわかりませんよ。

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 もともと取り付いていた貫棒は下のようなデザインとなっていました。
 同じ棒を作ることはできませんので、丸棒を使う予定でした。

 ところが職人さんが気を利かして、廃棄する椅子によく似た丸棒があったのでそれを加工し塗装しなおして使ってくれました。そのためよーく比べてみてみないと違いがわからないようにしてくれました。下の写真が取替えた棒です。

 さらに接合部の穴が大きくなってしまっていたため、接合部が外れないように念のために、接合部を接着後さらに木ネジで補強しておきました。

 
 奥様が、今から約30年ほど前にご結婚道具として持参されたロッキングチェアーでした。想い出が刻み込まれた家具なので、元通りのゆらーりゆらーりと座ることのできるロッキングチェアーとして組直った姿をご覧になられて大変後満足いただきました。安田屋家具店としても、大切な家具の復活にお役に立てたことを光栄と感じました。

 今回の修理費用は、税込15,000円でした。岐阜市のお隣、大垣市のお客様宅でしたので送料は含まれています。他の地域の場合は若干送料価格が変動しますことをご了承ください。

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1月 28, 2011 · Posted in その他の家具修理  
    

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