先日お預かりした90年ほど前の帳場たんすのリフォームが
やっと仕上がりました。

作業としては、金具をすべて取り外してから、お湯でたんすを洗いました。

その後、乾燥させます。

そして木部の割れや欠け部分の補修として、埋木をします。
特に天板は虫に食われていてボロボロ状態だったので、新しい材料を
貼り直しました。

木部表面をサンドペーパーなどで削ります。

木部表面の仕上げが終わったら、塗装作業に入ります。

ウレタン塗装仕上げを行うのですが、均一に色を塗っては90年を経た雰囲気を
かもし出せないので、若干濃淡のむらが出るようなアンティーク塗装仕上げを行いました。
取り外した金具は、さびを落としてから黒色にウレタン塗装仕上げを行います。

そしてついに仕上がりました。
90年の時を経た家具とは思えないほど、リフレッシュいたしました。

90年も経てば、人間の世代は代わりますが、家具は残るものです。
そして親から子へ、子から孫へと代々受け継がれていく、その家にとって
想い出深い家具になればと安田屋家具店は思います。

お届けした時、88歳になられるお爺様がリフレッシュした帳場たんすをご覧になられ
子供のころにお父様が貴重な町の資料を保管するのにこのたんすを使用していたという
当時のお話を懐かしそうに話されました。

そうなんです、たんなる家具なんですが、家具を通してご家族の想い出話ができるなんて
いいじゃありませんか。

今の家具は価格は安いけど、耐久性がありませんから使い捨てですもんねぇ。
使い捨ての家具は、家族の想い出も一緒に捨てちゃうわけですからねぇ。

さみしいもんですねぇーー!!  あーーやだやだ。

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店頭の街路樹として植えてあるツツジが、とってもきれいに咲きました。

今が満開です。

安田屋家具店の店頭を飾ってくれています。

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5月 21, 2009 · Posted in 四代目のつぶやき  
    

今日、家具リフォームのお問い合わせを頂いたお宅にお伺いしました。

古い茶棚とのことでしたが、行って見てみると「帳場たんす」でした。

デザインは以前お伝えしたようにやはり今までと同じデザインでした。

古いたんすの引き出しの裏側にはよく作られた年月日とか作った

職人の名前が墨書きで書かれてあるものです。

会社に持ち帰ってから、すべての引き出しの裏を確認したら、、、、、

えっっっ!!!、まじっすかぁーーー!!

思わず驚いてしまいました。

なんとそこには・・・、「天保7年」の文字が・・・。

つづく。

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昨日の続き

昨日お預かりした帳場たんすの引き出しの裏側を見てみたら
なんとそこには墨文字で「天保7年・・・・三月」と書かれているでは
ありませんか。

天保7年ていつなんだろう。天保の飢饉は歴史で習ったことがあるけれど
え、え、江戸時代ってこと???

歴史書を調べてみると「天保7年」は山岡 鉄舟(やまおか てっしゅう)が生まれた
日だそうで(天保7年6月10日)、西暦では1836年ってことは、
今から173年前ってこと・・・・。

天保の飢饉の真っ只中であり、翌年には大塩平八郎の乱がおきてる。
そんな時に作られたたんすなんだ。いやぁーー、オドロキました。

別の引き出しの裏には製作者の職人名が書かれてありますが、
擦り切れてしまっていて読めません。「・・・・・・助」と書かれているようです。

いやぁー、大変なものをお預かりしてしまいました。
性根を入れてきれいにリフレッシュさせましょう。

仕上がりましたら、後日談を掲載します。たぶん10月ごろの予定ですが・・・。

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