引越業者さんから預かったイームズラウンジチェアー。
色々と調べていく中で、確実に正規品ではない、いわゆるジェネリック家具であることが判明したことにより、修理内容である脚先のアジャスター部品を探すべく、同じジェネリック家具のイームズラウンジチェアーを探し始めた四代目でした。
お預かりしたイームズラウンジチェアーの特徴を探すと、金属の脚に特徴がありました。ステンレスと思われるシルバー色の下地に黒色塗装が焼付けされています。上部はシルバーの下地色、脚の左右は黒色塗装が施されていて、先端がVの字になっている。これが見つけ出す特徴ですね。
後一つは肝心なアジャスター部品の形状。
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この二つの特徴をネット上にある数多くのジェネリック家具のイームズラウンジチェアーから見つけ出さなければなりません。 時間がかかるわ・・・・・。 しかし思ったほど見つけ出すのに時間はかかりませんでした。
まず最初に最安値の45,800円前後の販売価格であるイームズラウンジチェアーを見てみました。するとどうでしょう。何店かの掲載商品を見ていく中で、特徴の二つとほぼ同じ商品を発見。
これだ!!!、コレコレ!!! すぐにお客様を装い、商品掲載店に連絡。「ネット店に掲載してあるイームズラウンジチェアーを使用していて、貴店の商品と同じものなんですが、脚先についている部品を紛失してしまい困っています。2個部品を購入できますか??」
するとその店からの返答は、 「当店ではイームズラウンジチェアーの販売は行っていますが、お問合せの部品のみの販売はしていません」でした。その後数店に同様に問い合わせましたが、いずれも部品供給はしていないとのことでした。
それもそのはずですね。
生産国は多分中国だと思いますが、アフターケアーのことなんかは考えてつくっていませんから、当然部品だけを別途に輸出することはないでしょうし、日本国内においても輸入業者は商品のみを輸入して各販売店に移動させているだけで、営業所やサービス部門があるわけではないので、部品のみの供給なんかはしませんね。壊れたら修理できません。という売りっぱなし体制です。
困ったものです。
日本国内の金具で代替できないか探してみましたが、同じような金具は存在していませんでした。アジャスター脚はありますが、差込口に合わないために取付ができないのです。 部品さえ取り替えれば簡単に修理できて、完成品として使用できるにもかかわらず、部品供給をしないために修理できずに、粗大ごみとして廃棄するしかないんですからね。
今回のイームズラウンジチェアーもアジャスター部品がなければ、椅子本体ががたつき、座ることもままならない状態です。苦肉の策として、紛失したアジャスター脚部分に板をあてがいガタツキをなくす方法しかありません。見た目も悪いですし、実用的ではありません。 ジェネリック家具の全てが同じとはいえませんが、大部分の商品は同様に修理不可なんでしょうね。大量消費、大量廃棄、大量生産という流れがまだ続いているということです。
さて今回のご修理に関しては、部品入手ができないので安田屋家具店での修理は不可能でした。 すぐに引越業者に連絡して、事情を説明しました。 後日、引取りに来た担当者に再度同じ説明をして、この商品は恐らく5万円前後で購入できるジェネリック家具なので、どうしても修理しなければならないのであれば、このネット店で同じと思われる商品を販売しているので、それを購入して、脚だけを取り替えればよいのではないですかと伝えた。 担当者は、そのネット店のアドレスを控えていった。
その後のことは分かりませんが、教えたネット店でジェネリック商品のイームズラウンジチェアーを購入して、お客様宅に届けたのではないでしょうか。正規品でなくてよかったね。というか、そもそも正規品だったらこんなことにはならなかったでしょうにね。
引越業者さんにとっては、とんだ災難でしたね。
気をつけるべし、ジェネリック家具!!
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