先日ご紹介した家具金具工場であるムラコシ精工が生産していた直付けスライドヒンジ金具。MDシリーズで、金具には「NOEMA」の刻印がある金具です。
現在主流のスライド丁番金具は、扉側に取り付ける金具と、家具本体側に取り付ける受け金具と二つに分離しています。しかし「NOEMA」の刻印があるMDシリーズ金具は分離できない一体型となっています。そのため床面の水平が狂っている場合に生じる家具本体のゆがみによる扉の調整ができません。そのため現在の家具では使われなくなった丁番金具です。
アングル丁番金具とスライド丁番金具とが合体した金具です。当時のムラコシ精工のカタログ資料がありますのでご覧下さい。当時は「全カブセ」「ミドルカブセ」「半カブセ」という3種類があったようです。この金具が使われなくなってからは、「全カブセ」のみ代替金具が細々と生産されていたようですね。
2年ほど前にムラコシ精工にこのMDシリーズの金具について確認したことがありました。ムラコシ精工住インテリア事業部オンラインショップ窓口の森様からご返信がありました。
「MDシリーズはかなり前に廃番・メンテ用在庫も0の状況です。代用品はお客様に教えて頂きました資料がございますのでそちらへの問合せでお聞きくださいますようお願い致します」
ということで先日ご紹介したDIYパートナー(有限会社山伸)さんが代用品を販売しておられましたので、安田屋家具店にお問い合わせいただいたお客様はこのお店紹介しておりました。ところが今回新たにお客様からご相談があったので、DIYパートナー(有限会社山伸)さんのネットショップを確認したところ、すでに商品掲載はありませんでした。恐らく在庫がなくなったものと思います。
ということで、先日お伝えしましたように「NOEMA」刻印がある、直付けスライドヒンジ金具のMDシリーズの代替品は「全かぶせ」タイプのみ1個が、日本中で、いや世界中で安田屋家具店のみが在庫している状況です。詳しい金具のサイズを四代目自身で計測しましたのでご案内いたします。ご自宅の金具と比較して下さい。
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金具は1個税込・送料込・代引手数料込で3,000円です。
送料込み価格なので、北海道、沖縄、離島の皆様も送料を気にすることなく、お値打ちにお買い求め頂けます。地球上に存在するのは在庫の1個のみです。代引手数料手数料も込みの価格なので、ご連絡をいただければ直ぐに1個発送します。この記事をご覧頂いた時点で在庫が無くなっている場合もありますのでご注意ください。在庫が無くなったらお仕舞いです。再生産することもできないようなので、お買い求めはお早めに・・・!!! (2015年11月17日情報)
尚、「ミドルカブセ」「半カブセ」タイプはまったく在庫がありませんので、この場合は通常のスライド丁番金具に取り替える修理が必要です。ただ通常のスライド丁番金具に取り替えるという方法は、扉の丁番金具を全て取り替える必要と、扉に金具 を取り付けるために彫り込んで あるカップの大きさが違いますので、彫り直しをしなくてはなりません。またどのタイプのスライド丁番金具を使用するか、取付方法についても専門的な知識と技術が必要になります。
そのためお客様自身での取替えは難しいので、そこはプロに任せた方が修理費用は安価で、確実に修理できるのでお勧めします。ご自宅界隈の昔から続いている小規模な家具店、もしくは家具修理専門店にご相談され るとよろしいかと思います。修理内容自体は、それほど難しいものではありませんので、当店でもよく行なう修理方法です。
ただし今主流のインテリアショップでは修理不可能ですが、昔から続いている街の家具屋さんであれば、当然修理方法は知っておりますので、ご相談されれば通常のスライド丁番金具に取り替えることはできるものと思います。ご参考になれば幸いです。
【 追加情報 2015年11月22日 】
今回の記事でご紹介している「NOEMA」刻印の代替金具は、2015年11月22日に完売しました。工場での生産もありません。そのため完全に現存しない金具となりましたのでご了承下さい。修理方法としては「スライド丁番金具」への取替修理となります。
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