「家具のいまだ」が生産した婚礼家具(洋服タンス)の扉丁番が破損したと安田屋家具店に金具を持ち込まれました。
扉側に取付けるスライド丁番本体にはMZ4Aの刻印。
家具本体側板側に取付いている受座金具には、B232Z0 の刻印がありました。
あと受座金具の細かい部分のサイズとスライド丁番本体のおおよそのカブセサイズを確認して、「家具のいまだ」が当時使用していた一流金具工場に代替金具が無いか問合せしたいたのですが、その返答が直ぐにありました。
工場からの返信
お問い合わせの「スライド丁番本体」MZ4Aと、「受座金具」B232Z0の刻印丁番は、かなり古いため、すでに生産終了し、在庫も無く、現存しない金具となります。しかし当社で現在生産している最新の後継金具で代替えできます。
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スライド丁番本体は「全カブセ」タイプ。カブセサイズも同じです。
最新の後継金具だけを見てみましょう。
また破損金具の接合方式はネジ止め式ですが、最新の後継金具はワンタッチで接合できるタイプとなります。
受座金具のネジ位置は、上下2か所の位置は現在と同じです。
3か所目の取付位置のみ変更となります。2か所のネジ位置が同じなので、比較的簡単に取替えできます。
工場から代替金具情報を入手したので、すぐお客様の希望数を発注です。
さて取替手順ですが、まず扉側、家具本体側共に取付いている古い金具を全て取り外してください。
扉側に開いている円形溝全部に最新の後継金具をはめ入れ、2か所のネジ留めでそれぞれ固定します。
次に家具本体側板にあいている上下2か所のネジ穴をそのまま使用し、最新の後継受座金具を取付けます。ネジ位置は同じなので、取付ければ自動的に受座金具の取付位置が確定します。2か所のネジを止めたら、後方の3か所目のネジ留めも行います。
家具本体側板側に受座金具を全て取り付け終えたら、いよいよ扉を家具本体に接合する作業です。
「家具のいまだ」の洋服たんすの扉は無垢材で作られているので重量があります。かなり重いので、一人の方が扉を持ちあげて保持し、もう一人の方が扉側のスライド丁番金具本体と家具本体側板側の受座金具を接合していきます。
この作業が少々難しい所です。
一人の方が扉を持ちあげたら、まず家具本体側の最下段にある台輪の出っ張り部分に扉に下部をのせます。そして扉を90度開いた状態にします。
もう一人の方が最上部の扉側のスライド丁番金具本体を家具本体側板側の受座金具に押し当てて、強くパチンと音がするまで押します。パチンと音がすれば接合完了です。接合時にはどの位置からでも接合できる仕組みになっていますので、パチンと音がするまで扉の位置を調整しながら押し付けてください。
最上段のスライド丁番の接合ができたら、下方の位置の金具を順番にパチンと音がするまで接合していきます。最上段の金具の接合が終われば、残りの金具の接合は比較的簡単にできます。
全ての金具の接合が終わったら、扉の開閉具合を確認します。家具の建付けがくるっていて、それが扉に影響していると、支障が生じます。その場合は、スライド丁番金具の調整ネジを使用して、扉の水平垂直を調整し、スムーズに開閉できるようにします。
今回の金具はスライド丁番金具と受座金具のセットで1個税込み1,000円です。送料が別途必要です。安田屋家具店では常時在庫していません。そのためご注文後に工場より取寄せとなります。発送までに1週間ほど必要となりますのでご了承ください。
丁番本体に(MA4A)の刻印。受座金具に(B232Z0)の刻印がある金具が破損した場合は直ぐに安田屋家具店にご相談ください。また刻印の記号が違っている場合でも、お探しすれば代替金具が見つかりますので、あきらめずお問い合わせください。お探しします。
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