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籐張替修理完成

 先日お預かりいたしましたダイニングチェアー背もたれの籐材の張替修理が完了しましたのでご報告いたします。

 商品は飛騨・高山に工場があるシラカワ製作所の「ルーベンス S-410」という椅子で、誕生から20数年経過した今でも現役として製作し続けているロングセラー商品です。

 背もたれに張ってある「籐3分篭目シート」が破れてしまっていました。

 修理前

 籐材に着色仕上げがしてあるため、製作工場であるシラカワ製作所にて張替修理を行いました。

 修理後

 新品にリフレッシュしました。

 籐部分の塗装だけでなく、背もたれ木部部分も塗装をしてくれていて、見違えるほどきれいに仕上がっていました。

 全体を見た状態

背もたれの拡大

 

 一般的に籐シートが張ってある場合、シート種類としては今回の「3分篭目シート」、もう少し篭目が大きい「5分篭目シート」、四角の升目に編んである「四つ目シート」この3種類を使用していることがほとんどです。

 また張り方ですが手編み仕上げ加工をしている商品は最近ではほとんどなく、「溝決め込み仕上げ」という加工方法が一般的です。「溝決め込み仕上げ」とは、籐シート周りの木部に溝が彫ってあり、その溝に籐シートをのせ、その上から籐丸芯材を打ち込んで仕上げる方法です。

 溝決め込み仕上げ

 今回の商品は、座面部分が溝決め込み仕上げでなく、タッカー針で止めてある加工方法でした。

写真下部にホッチキス針のようなもので止めてある部分のことです。

 早速お届けいたしましたところ、お客様も新品にリフレッシュした仕上がり方にご満足いただけました。また今日から20数年愛着を持ってご使用いただき、新しいご家族の歴史を刻み込んでいく想い出が詰まった椅子となることでしょう。

 

 そのお手伝いができて光栄でした。

 

 安田屋家具店では、今回のようなダイニングチェアー背もたれ籐張替修理を積極的に行っています。今回のケースのように製造工場がわかっている場合はもとより、製造工場がわからない椅子でも安田屋家具店専門の熟練した籐職人の手によって新品にリフレッシュいたします。お気軽にご相談ください。

 使い捨ててしまう家具ではなく、喜怒哀楽の想い出を刻み込んで使い続けていく家具との出会いをこれからも続けていこうと思います。

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11月 10, 2009 · Posted in 家具リフォーム・修理  
    

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