秋田県に工場があった曲げ木家具の「秋田木工」
世界に通用する良い曲げ木家具を作っていたんですが、輸入製品の価格破壊に市場を奪われ、何度か経営危機に陥ったのです。
そして数年前に大塚家具が援助の手を差し伸べ、大塚家具の子会社として吸収されました。社名は以前と同じ「秋田木工」のままで、以前と同じ曲げ木家具作りを続けています。
大塚家具の完全子会社となったことで、大塚家具以外の家具店では取り扱いができなくなりました。安田屋家具店も例外ではなく、「秋田木工」の曲げ木家具は展示・販売できません。残念なことではありますが、国産曲げ木家具を守るために援助した大塚家具さんに敬意を表したいと思います。
さてそんなとってもいい「秋田木工」製のスツールの投シート座面張替のご相談がありました。
横浜市のI様より
はじめまして。
インターネットで籐椅子座面の張替をできる店を探していたところ、安田屋家具店のホームページを拝見しました。修理受付は可能でしょうか?
約20年前に購入した秋田木工製のスツールです。座面の籐が破れたので張替えたいと思います。同じスツールが2脚あります。座面の裏にネジ止め4箇所あり、座面部分が取外せるようになっています。
座面の破れ以外は、どこも悪くないので 座面張替の見積もりをお願いします。破れの程度は同じです。
安田屋家具店からの返信
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秋田木工製のスツール、とってもいい家具なので、ぜひ修理して末永くご使用されることを願っております。
今回のスツールは「No.202-R」という、積み重ね(スタッキング)ができる「秋田木工」の代表的な商品です。懐かしい~~!!
このスツールの座面張替は当店でよく行っています。
最近は籐シートが粗悪になり、耐久性が低くなったため、座面が籐張りの椅子はほとんどなくなりました。そのためこの籐座面のスツールはとっても貴重な椅子ですので、大切にしてください。
380mm×330mmサイズの籐シート張替費用は、1脚税込み14,000円となります。使用します籐シートは現在と同じ「五分カゴメ編みシート」です。仕上げ方法は、現在と同じ「溝決め込み仕上げ」です。
尚、無塗装の生地仕上げとなりますので、修理完了後は現在よりもかなり白っぽい色なります。年数が経過することで、アメ色に色が変化し、最終的には現在と同じ色になります。自然に着色していく仕上がりとなります。
また座面の大きさを考えると、座面裏側に「十文字補強」という補強オプションをされてはいかがでしょうか。 「十文字補強」とは、5mm幅の皮籐をねじってひも状にし、座面裏の木枠4箇所に穴を開けて、このヒモを十文字に 通す加工です。
これにより座った時の荷重を支えますので、籐シートの耐久性を向上させます。この「十文字補強」はまず切れることはありません。
1枚の座面で税込み5,400円が別途必要となります。表面からはこの補強材はほとんど目立ちません。
ぜひご検討ください。
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