昨年2019年3月に日本国内でのアングル丁番金具の生産は終了しました。最近の家具には使用されることが無くなり、需要が減少したことに加え、使用している金型の老朽化もあり、作り直す費用対効果が低いことから生産を終了したようです。
最後まで生産していたのは、丁番金具などの家具金具を生産している工場ではなく、まったく関連の無い工場が生産していたそうです。それも日本国内はもとより世界でも名が知れた企業だそうです。
金具屋の大将が言うには「金具を生産していたのは、釣り具メーカーの「〇イ〇」だそうだよ。どういういきさつか知らないけれど、本業とは関係ないのにRABBIT刻印のアングル丁番だけは生産していたそうだ」
何で釣り具メーカーさんが・・・??
どういういきさつなのか聞いてみたいものです。
日本国産の丁番サイズの中で「24-24」と「24-20」はすでに工場在庫も無くなり、現存していません。
そして「15-20」サイズも、とうとう安田屋家具店が在庫しているのみになりました。
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日本国産丁番「15-20」GB色の残り在庫数は、2020年3月10日時点で43個のみとなりました。
この43個の在庫が無くなりますと、日本国産の丁番は現存しなくなります。その後は廃業した日本の工場から金型を譲り受けた中国の工場が生産したノーブランド金具のみとなります。
廃業した日本の工場の金型を使用して作るので、形状、サイズは同じです。ノーブランド品なのでロゴマーク「RABBIT」の刻印はありません。
見た目は同じですが、日本国産と決定的な違いがあります。それは素材です。日本国産も、中国産も合金を使用していますが、素材の良質さが違うのです。
日本国産は不純物の入っていない合金インゴットから金具をつくっています。不純物が入っていないので分子レベルの結合性が極めて高く耐久性が高いです。
一方中国産の素材は、壊れたアングル丁番などを混ぜた素材で、不純物が混じっています。そのため結合性が弱く、耐久性が低いです。こんな話があります。
まだスライド丁番が出現する前のアングル丁番金具が家具金具の主流であった当時、当初は日本国産の丁番を使用していました。ところが家具産地である大川で作られた家具の丁番に中国産の丁番を使うようになりました。価格が安いですからね。
家具の価格を低くするために金具1個の価格もシビアにせざるを得ず、価格が安い中国産の丁番を使用したんです。販売当初は全く問題が無かったのですが、数年するとお客様宅にお届けした家具の丁番が、ポキポキと折れてしまう事例が多発しました。
調べてみるといずれも中国産の丁番だったのです。数年で丁番が壊れてしまったので、その対応に当時は大変だったそうです。
そんなわけで、家具金具に限らす、どんな商品であってもやはり日本国産の商品は品質がとっても良いのです。
しかし需要の減少で、アングル丁番金具の日本国内での生産は終了し、現存している金具も残りわずかです。「15-20」サイズは、安田屋家具店が在庫している43個限りです。無くなり次第、中国産に切り替わりますので、お早めにご注文ください。
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