昨年3月に唯一日本国内でアングル丁番を生産していた工場が、需要の低迷により、とうとう生産を終了してしまいました。その後、日本国産のアングル丁番は工場に残っている在庫限りとなりました。
そして生産を終了して1年半が過ぎた現在、市場に日本国産丁番の刻印である「RABBIT」刻印の金具は見かけなくなりました。ノーブランド品の中国産の金具ばかりとなっています。日本国産丁番はもう現存しないのでしょうか。
工場在庫の中でも「15-20」サイズの丁番がいち早く完売となってしまい、安田屋家具店の在庫も今年前半に底をつきました。以来、在庫0個となっています。
四代目は取引がある各地の家具工場や、いつもの金具屋の大将を通じて同業者にアングル丁番の在庫が無いか方々に聞きまわっていました。
ある時は情報を頼りに直接、遠方の金具屋を訪ねて倉庫の片隅に残っていないか実際に確認していたのですが、アングル丁番が家具に使用されなくなってずいぶん経つので、在庫を発見することができませんでした。
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家具産地である札幌、旭川、東京、静岡、高山、広島、府中、岡山、大川にある金具屋であれば、ひょっとして不良在庫として残っているかもしれないと考え、ネットで調べたり、仕入先の家具工場の担当者に聞いた金具店に直接電話で聞きまわっていました。
しかし現在では「スライド丁番」が主流となり、アングル丁番が使用されなくなってかなりの年数が経過するので、どの金具店も残っていないとの返事に、とうとうどこを探しても現存しない金具になってしまったのかとあきらめていました。
先日、知り合いの金具販売店の人と話す機会があり、「日本国産のアングル丁番はもう残っていないのですかね」という言う話をしてみました。すると・・・・、
「昨年生産修了したので、もう残っていないだろうね。ただ田舎の金具屋に生産終了した金具が不良在庫として残っている場合があるからね。買いに来る客もいないし、ネット販売していない店が多いので、世の中に生産終了した金具の需要があるとは思いもせず、倉庫で眠っていることが多々あるからね」
そんな金具店に心当たりがないかと聞いてみると、数件教えてくれた。いずれも家具産地ではない地方のそれも田舎の金具店ばかりでした。ネット検索しても出てこないお店です。本当に期待できるのか半信半疑です。
関西方面のとある田舎の小さな金具問屋に電話してみると、気のよさそうな店主が対応してくれた。
「アングル丁番で、RABBIT刻印のある、15-20サイズの金具はありませんか」
「今時、アングル丁番探してるんですか」
「はい。金具があれば買いたいと考えてるんですが・・・・」
「15-20ねぇー。多分無いと思うけど、倉庫を探してみるよ」と言ってくれました。
「ありがとうございます。2~3日したらまた電話します。残っていたら数量も教えてください。残っている数量全部買い取ります」
そう言って電話を切った。
あるかなぁー、無いかなぁー。期待は膨らみます。 つづく
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