2019年に日本国内での生産が終了し、工場の在庫が無くなってから約1年半、全国の金具問屋、金具店を探し回っていた四代目は、ついに、ついにRABBIT刻印 日本国産丁番「15-20」を発見、確保したのでした。

直ぐに仕入れたいと申し出たのですが、金具問屋の主人から・・・、

「購入していただけるのはありがたいが、直接取引はできんよ。金具問屋なので、長年取引をしている販売店を通して購入してください」

「直接はダメですか」

「あなたは今回初めて来店されたわけで、恐らく状況を考えると今回の購入後、再度の取引はないでしょう。金具はもう無いわけですからね。つまり今回限りの付き合いになるでしょ。この地域界隈を主に商いをしているので、やはり長年取引している販売店との義理を通さないとならないからね。」

「ただ状況は理解しているので、販売店には一般客への販売価格ではなく、卸価格で出すように伝えておくよ」

「わかりました。ただ金具を探している消費者の方に少しでも安く届けたいと考えていますので、極力抑えた価格でお願いします」

「金具は今日持って行っていいよ。せっかく遠方から来られたのだし、後で送るとなると送料が別途必要になるからね」

「販売店から請求書を後日遅らせるので、直ぐに支払ってくださいね。それにしても今でもこの金具の需要があるんだねぇ。当店ではここ何年も売れたことは無いんだけどねぇ。世の中はいろいろあるんだね。」

商売上の義理を通す、昔気質のご主人でした。
四代目がいつも仕入れている岐阜の金具問屋の価格よりも高くなってしまいますが、最後の「日本国産丁番15-20」240個です。やむを得ません。

最後の8箱、240個の金具を車に乗せ、ご主人にお礼を言って、岐阜へ向かったのでした。

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9月 22, 2021 · Posted in 家具金物(扉用アングル丁番etc)  
    

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