安田屋家具店

安田屋家具店からの返信
マルニ木工「ベルサイユ」食堂椅子の張替修理についてご提案いたします。両肘付き椅子、肘なし椅子ともに、背もたれ部分の籐シート張りをビニールレザーに張替え、座面も同じビニールレザーで張替える(中身ウレタン材取替含む)場合、１脚・税込み２９，８００円となります。肘付、肘なしともに同じ価格です。往復の送料は別途必要です。

使用しますビニールレザーは、生地単価２，２００円/mを使用の場合の見積金額です。生地単価が高い生地を使用の場合は価格がアップしますのでご了承ください。その場合は再見積いたします。

背もたれの籐シートをビニールレザー張りに変更する場合の修理内容ですが、現在の籐シートを取り外し、背もたれの裏面に向かってビニールレザーを仕上げ張りします。次に帆布を張り、ウレタン材１５ｍｍを付けます。背もたれをビニールレザー張りだけでは荷重に耐えられませんので、内部に帆布を貼って強度を増します。

最後に背もたれ正面よりパイピング仕上げのビニールレザーを木部の溝にタッカー止めをして仕上げます。ビニールレザーの場合、留めるタッカー針の頭が多少見えてしまう部分が生じる場合がありますことをご了承ください。

座面は上部の渕周りはパイピング仕上げ、側面下部は現在と同じような飾り鋲止めとなります。尚、現在の鋲は取外すと再使用ができないので
同じような鋲を使用します。そのため若干鋲のイメージが変わる場合がありますことをご了承ください。仕上がりは次のようなイメージとなります。

ちなみに背もたれ部分の現在の「五分カゴメ編み籐シート」を張替える場合の修理費用は１脚税込み１９，０００円＋座面張替１脚税込み１６，０００円となり、合計金額は、１脚税込み３５，０００円となります。往復の送料は別途必要です。

尚、張替える籐シートには着色仕上げができませんので、生地色仕上げとなります。

現在「ベルサイユ食堂椅子」の価格は、背もたれが籐張り使用の場合肘なしが税込み５２，９２０円、両肘付が税込み６５，８８０円。背もたれがビニールレザー張りの場合、肘なしが税込み５４，０００円、両肘付が税込み６６，９６０円となっています。買い換えられるよりは張替修理をされた方が断然安価ではあります。

ぜひご検討ください。
(金額は２０１５年９月時点での金額ですので、ご覧になられた時期により変動いたしますのでご了承ください)

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そうなんです。
このベルサイユチェアーの背裏の布地の張り方が特殊なんです。とても難しい作業なんです。四代目も貼り方の構造が知りたくて、職人さんが張り布をはがすときに立ち会ったのでした。そしてどのように貼られているのかを確認したのですが、どのようにして布地を木部に止めるのか、その方法がまったくわかりませんでした。

布地を折り曲げて木部にタッカー針で止めてあるのですが、表からはその針が見えないんです。文章でお伝えしてもよくわからないと思いますが、プロでもわからない貼り方をしています。一度マルニの営業マンに聞いたのですが、企業秘密とのことで教えてくれませんでした。

普通の椅子張り職人がこのベルサイユ椅子を張り替えると、背裏の止め方がわからないため、表面から飾り鋲を打ち込んでで布地を貼ってしまいます。そのため仕上がるととてもゴツイ椅子になってしまいますので、よくよく吟味して職人を選びましょう。

ベルサイユチェアーが仕上がってきましたらご紹介します。

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あんなに無残にもビリビリと敗れていた座面は、

どうですか。新品でしょ。
今回の合成皮革(ビニールレザー)の色は、ご主人お気に入りのネービーブルーです。２０数年使用し続けた椅子もちゃんとご購入当時の新品にリフレッシュしました。

人間は歳をとると若返ることはできませんが、家具はこのように当時の姿に戻せるんですね。お客様御夫婦もご結婚当時からご一緒に歩まれたご家族の歴史と想い出に浸っていることでしょう。

四代目曰く「家具を捨てるのは想い出を捨てるのと同じなんです」

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本革での張替えはかなり高価になるので、合成皮革(ビニールレザー)をお勧めしました。ご主人がネイビーブルー色がお好みのようでした。数ある色の中からご主人好みの色をお選びいただき、椅子５脚をお預かりしました。と、同時にご訪問前に修理期間中の貸し出し用椅子を持参していた四代目でした。お客様の快適なご生活のためにぬかりはありません。

さて安田屋家具店に戻った後、安田屋家具店ライブラリーに行き１９９３年の「マルニ」総合カタログを探しに行きましたカタログにちゃんと掲載されていました。

「No.2136　コリン」という商品名です。１９９３年当時の価格で税別２５，０００円の食堂椅子です。

木部を見てみると、接合各所の木が縮んでしまい、ぐらつきが生じています。特に背もたれ部分の横木の長さが縮んでしまい、再接着しようにも長さが足りないのでできません。横木を取り替えればよいのですが、一度木部フレームをばらさないとならないので大げさな補修作業となり、費用も掛かってしまいます。

簡単な方法としては、穂もたれの木に穴を開けてビスで横木を固定し、その後穴をふさぐという方法です。その際には木部の塗り直し修理も行います。木部の修理価格は税込１脚９，５００円です。

座面の張替は、中身ウレタンクッション材も取替え、合成皮革(ビニールレザー) ２，０００円/mの生地を使用して、１脚税込８，０００円です。

今回は職人に張替作業の段取りを事前にお願いしていたので、修理期間はお預かり後約４日前後の予定です。

張替が完了しましたら　新品同様にリフレッシュした状態をご紹介します。

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