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フロアーリビングチェアー

 かつて一世を風靡した「フロアーリビングチェアー」の張替ご相談がありました。全面布地張りタイプです。座面クッションが座布団のように独立してありました。奥様のご婚礼道具としてご持参された思い出深い「フロアーリビングチェアー」です。15年ほど前、安田屋家具店でも多くご販売しました。

椅子の形態としては、肘無し×3脚、片肘兼コーナー椅子×2脚の5脚セットでした。


全面布地総張りタイプ。
さらに座クッションは、座布団タイプのクッションをのせてあるタイプ。中身クッション材は全て取り替えないとだめな状態でした。

 全面総張りタイプなのと、長年の使用により中身ウレタンクッション材がもうボロボロになってしまっているのでほぼ全て入れ替えないといけないようです。そうするとかなりの張替金額となってしまうだろうと想像できました。張替布地サンプルからご希望の布地をざっと選んでいただき、お見積もりをすることとしました。ただし張替金額と新品価格とそんなに変わらない場合がありますので、張替修理とは別に買い換える場合の新品商品のご提案も同時にすることとしました。

 安田屋家具店に戻る車中の中、「フロアーリビングチェアー」ならばあそことあそこの工場にあるなと思いつつ戻ったのです。店に戻りすぐさま商品を確認してみると・・・・・、時は過ぎ去っていました。いつのまにか「フロアーリビングチェアー」商品はことごとくなくなっていました。そうです、製造中止なのです。様々なカタログを探したのですが、「フロアーリビングチェアー」商品はどこにも掲載されていませんでした。知らないうちにこんなことになっていたとは・・・・・。

 唯一今でも製造しているのは【中京ヒカリ】でした。
 その名も「ネコロン」シリーズ。
 当時から続いている商品です。でもアイテムはググッと少なくなり、4タイプしかありませんでした。1脚単価を見てみると、張替金額と変わりません。いや、張替価格よりも安価にご提案できるタイプもありました。これは少々考えないとなりません。

 お客様宅で現在ご使用の「フロアーリビングチェアー」は、構造的な問題もあるのですが、長年の使用により背もたれと座面の接合部がグラついています。座面裏側からビスで背もたれを接合してある部分の木部の穴が徐々に大きくなってしまい、しっかりと接合できなくなっているようです。張替時に補強して修理したとしても、いささか耐久性に問題が残りそうです。お客様には張替修理金額をお伝えするものの、事情を説明して、張替はあまりお勧めできないことをお話しようと考えています。
時にはこのような場合もあります。

ご提案する「ネコロン」です。

ネコロンは写真をクリックしてご覧ください。

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5月 3, 2011 · Posted in 椅子張替え  
    

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