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穂高椅子背面張替修了

先日ご紹介した飛騨・高山に工場がある飛騨産業のロングセラー商品「穂高」シリーズの食堂椅子の背面籐シート張替が完了しましたので、早速職人工房にとりに行ってきました。

張替前の状態は・・・、

これがこんなにきれいになりました。

籐職人工房では、籐シート材の耐久性が高い無塗装の生地仕上げで張ってあります。そのため白っぽい色の籐シート張りとなっています。

張替え当初は木部の茶色に対して白っぽい籐シート材が目立ちますが、年数が経過すると徐々にアメ色に変化していきます。そして木部の色との違和感は徐々になくなっていきます。お手持ちの椅子全脚を張替える場合は、耐久性の高い無塗装の生地仕上げでの張替をお勧めいたします。

今回のお客様は、4脚の内の1脚のみの張替です。そのため生地仕上げですと張替えていない3脚との違いが大きくお部屋のインテリアを壊しますので、張替前と同じように着色塗装仕上げを行います。そして籐シート材に着色仕上げを行った後は張替前と同様になりました。

籐シート材に塗装仕上げを行うと、籐材を塗料がコーティングして弾力性が失われます。強度が低い材料の上に弾力性が失われているため、籐シート材が破れやすくなってしまいます。 本来、籐シート材は塗装仕上げをしてコーティングをするのではなく、木地の状態で使用する方が強度が高いのですが、工場は耐久性よりも見た目を重視するので、強度が低くなってしまう塗装仕上げを行うのです。

破れの状態はほぼ同じです。木部フレーム枠に沿って籐シート材が破れている場合がほとんどです。これは背もたれに荷重がかかると籐シート材が後ろ側に押し出され、籐シート材が当たっている木部縁部分の籐材に無理が生じ破れてしまうからです。 

当店での張替の場合、塗装仕上げを行わない生地仕上げでの張替を基本としています。そのため籐シート部分は白っぽい色となります。張替直後は今までとは違った雰囲気になり違和感を感じますが、年数が経過するとともに籐シート材はアメ色に変色していきますので、徐々になじんでいきます。ただし現在のような塗装仕上げの色までは濃くなりません。

今回は4脚の内の1脚のみの張替のため、張替えない他の3脚と合わせるために塗装仕上げを行いました。

修理費用ですが、五分カゴメ籐シート材を使用し無塗装の生地仕上げで張替えた場合は、1脚税込19,800円。塗装仕上げは別途1脚税込4,000円が必要となります。お脚様宅~当店・当店~お客様宅までの往復送料が別途必要です。(2025年当時)

今回のお客様は岐阜市内でしたので、引取・お届を四代目が行いましたので、往復送料は無料サービスいたしました。

食堂椅子背面籐シートの張替をお考えになられたら、ぜひ安田屋家具店にご相談ください。お待ちしています。

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