TOPページ » 家具リフォーム・修理 » その他の家具修理 » この記事

ダイニングテーブル天板修理

 現在使用されているダイニングテーブルの天板のみをご新居にて再利用したいとのご相談があった。想い出が刻み込まれたダイニングテーブルなのだが、新居にて使用するにはサイズ的な問題があり使用できない。かといって粗大ゴミとして処分するのも忍びない。なんとか再活用できないだろうか思い、新居のワーキングテーブルの天板として利用することを考えられました。

 現在は板脚2本のH脚タイプのダイニングテーブルのようです。天板の色は一般的な塗装色ではない「グリーン」のようです。天板サイズは横幅1500×奥行900㎜。写真を見る限り、天板は縁周りに薄板が巻いてあるようなので、恐らく突板仕様のように思える。一般的にこのような仕様の天板は、内部が空洞の「フラッシュ構造」が多いため、少々手間がかかります。

 お客様からの相談内容だと、天板のみを再利用して、脚は破棄されるとのこと。天板サイズの奥行きを200㎜カットして、幅1500×奥行700㎜の天板にして壁面に取り付けてワーキングテーブル天板として再利用したいとのことでした。

 天板が無垢板であれば簡単に切断して、天板表面を削りなおして再塗装を行えば新品に甦ります。しかし突板仕上げですと若干の作業内容が追加されます。また天板表面も削りすぎると下地が出てしまうため、深い凹みキズがある場合は若干残ってしまいます。それでもほぼ新品の天板に甦ることに変わりはありません。

 ダイニングテーブル天板の奥行きのみ200㎜切断する場合、切断は片面のみ切断します。天板仕様が「フラッシュ構造」の場合、切断箇所の断面に芯材が入っていないと考えられますので隙間を埋め木します。 その後、断面に単板を張り、角の丸みを他に合わせます。 天板表面、縁周りの現在の塗装を削り落とします。 最後に現在と同じような塗装色で塗装します。 塗料はウレタン塗料を使用し、キズに強いハードコーティング 仕上げを施します。

 塗装色に関して、現在のグリーン色が一般的な 家具に使用しない色なので、塗料を仕入れての塗装となり、塗料のロス部分も含んでしまうため、一般的な茶系統の色よりも割高になります。

作業手順としては

  • 天板を切断する
  • 切断面側の木口に薄板を貼り付ける
  • 天板表面を削り、キズや現在の塗装を落とします
  • 最後に現在と同じ塗装色「グリーン」で再塗装を行います。

 実際に天板をお預かりしたところ、やはり突板仕上げの天板でした。さらに内部の材質を確認すると、全面に芯が入っているようなので、当初の写真で判断していた天板と違って「フラッシュ構造」ではなく、天板全面に芯材が入っている「パーチクルボード」材のようです。そのため天板表面には「シナ材」の突板を張り、縁周りには薄板を張って塗装を仕上げてある天板でした。

 そのため奥行きを20cm切断することは簡単にできます。 切断のみであれば3,000円前後でできます。

 切断後に、切断面である木口に残りの面と同じように 単板を張る場合は、単板のみを塗装することもできますが 天板面との色違いが出ますので、この場合は天板面も 塗り直す必要があります。お客様にご説明したところOKでしたので、早速リフォームに取り掛かりました。

 天板を切断すると・・・・、

 天板中身は、木の屑を圧縮して固めた「パーチクルボード」材でした。

 天板表面の突板が薄いので、表面を削るのに神経を使う作業となります。そして完成いたしました。

 塗装色もほぼ以前と同色で仕上げることができました。
 ご家族の想い出が刻み込まれたダイニングテーブルが、新居ではワーキングテーブルとして甦ります。そして新しいご家族の歴史を刻み込まれていく家具となることでしょう。そのお手伝いができたことは光栄です。

 今回のリフォーム費用は、税込46,000円。
 岐阜市近郊でしたので配送料はサービスです。

 今回のように家具を粗大ゴミとして処分することなく、再利用できるんです。
 家具の再利用をお考えになられたらぜひ安田屋家具店にご相談下さい。

この記事の内容が役に立ったら共有してね!
3月 21, 2012 · Posted in その他の家具修理  
    

Comments

Leave a Reply

Verified by MonsterInsights