今年の夏に修理をさせていただきましたイームズラウンジチェアーについてのお問合せがありました。今回のご相談内容と同じようなお悩みをお持ちの方も多々おられると思いますので、ご紹介させていただきます。今回の内容は三重県の外車ディラーショールームにてご使用になられている白色革仕上げのイームズ ラウンジチェアーでした。

 先日、お問い合わせ致しました、チェア修理の件、修理箇所の写真を送付させて頂きます。内容と致しましては、背もたれ部分のクッションの支え部分(後ろ側)のボルトがかまなくなりおそらく背もたれのクッションをはがし内側からボルトを閉め直しになるのではと予想しておりますが、修理可能かどうか、また可能な場合のお見積もりのお返事をよろしくお願い申し上げます。

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11月 29, 2011 · Posted in その他の家具修理  
    

先日ご紹介したイームズ ラウンジチェアーの背・座クッション取外し方法について、いろいろな方法での取り付け方があることがわかりましたのでご紹介します。以前、安田屋家具店にて修理したチェアーの背・座クッションは、マジックテープで木部のプライウッド(成型合板)にくっつけてありました。このときのチェアーはレプリカ商品でした。

その後調べていくうちに、本物のオリジナルデザインは、マジックテープではなく凸のあるボタンで止めてあるようです。分解方法を紹介している動画がありましたので、参考にしてください。

さらに調べていくと、多分動画の背景から推察すると中国製ではないかと思いますが、椅子本体の木部に凹の引っ掛けメス金具が取り付いていて、背・座クッションには凸のオス金具が付いていて、上部から金具を差し込んで引っ掛け取り付ける方法もありました。こちらも分解方法を動画で紹介していますので、参考にしてください。

 ボタン式、マジックテープ式は引っ張り上げるようにすれば取り外しができるものと考えます。引っ掛け金具式は、クッション下部から上に向けてたたいて引っ掛け金具を取外すイメージを持って行なえば取り外しができるものと思います。どの方法も強引に引っ張ったりすると本革を破いたり傷付けたりしてしまいますので、十分注意して作業を行ってください。

 取外す方法のイメージを持って行なえばできます。一箇所でも取り外しができれば、どの方法で取り付いているかが判明しますので、そうなれば後の取り外しは簡単にできます。ただひとつだけ、専門化がコツをお教えしましょう。

 取り外しを考えてある物は、どんなものでも決して強引な、無理な力を加えなくても簡単に取り外しができるようになっています。力を入れなくても簡単に取り外しができる仕組みになっているんです。強引な力を加え加えなければ取り外しができないような感じであれば、取り外し方手順が違っているわけです。強引な力を加え続けると、破損することに必ずつながります。無理な力を加えている時は、取外し方法が違うということを常に考えてください。そしてもう一度じっくりと仕組み・構造を再考するようにすることが、家具を破損させないコツです。

 四代目も今まで家具修理の作業中に無理な力を加えてしまい、何度も家具を破損させた経験があります。その中で、無理な力は必要ない、無理な力は方法が間違っており、続けていると破損につながるということを身をもって知り得た貴重な知識なんです。

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12月 1, 2011 · Posted in その他の家具修理  
    

 ダイニングテーブルのリフォームに関してお客様からお問合せがありましたのでご紹介します。

 半年ほど前に緑色のテーブルの塗り直しとカットについてお店に聞きに行った者です。30年以上前に買ったテーブルの天板を塗り直したいのですが、どこに聞いても出来ない、買い直した方が安いと言われました。でも、この天板を同じ色に塗り直して使いたいのです。ダイニングテーブルの写真を添付いたしました。現在物置状態になっており、上に色々乗っている状態で見にくくなっており、申し訳ありません。天板サイズは90cm×150cmですが、70cm×120cmにカットして、ワークテーブルに再利用したいと考えております。

 天板の塗り直しと、テーブルサイズを小さくしたいとの内容でした。今までも数多く手がけたことのあるリフォーム内容です。まずは添付されてきた写真を確認します。

 板脚のH脚タイプでした。
 縁周りは10~15㎜前後の単板が張ってある仕上げです。天板面が薄い(1ミリ以下)突板ですので、削りすぎると下地の合板が出てしまいます。写真手前側の白くなっている塗装が剥げている部分がどの程度なのか、またあまり深いキズが天板にある場合は、そのキズは残ります。深い傷をなくすように天板を削ると下地の合板が見えてしまうからです。

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12月 13, 2011 · Posted in その他の家具修理  
    

 20数年ほど前にご婚礼家具としてご購入になられた「婚礼たんす」、いわゆる洋服タンスですが、その扉についている丁番金具が折れてしまい、扉が外れたとのご相談があり見てきました。

 幅100cm前後の両開き洋服タンスが2本、幅50cm前後の片開きロッカーたんすが1本の3点セットでした。当時流行していたワインカラー色です。作りはしっかりとしています。現代のハリボテな家具ではありません。

 扉についている金具を確認すると、案の定「アングル丁番金具」でした。それも今は現存していないサイズの金具です。扉の厚み24㎜、側板の厚み28㎜用の「24-28」です。カップ径も丸型ではなく、幅33、長さ45㎜のロケット型です。金具は長年の使用で変形してしまっています。また接合部も折れかかっています。

 お客様のご要望をお聞きすると、扉のたてつけもずれているので、全ての扉の金具を取替えて欲しいとの内容でした。同じ金具は現存していないことをお伝えし、現在主流の「スライド丁番金具」に取り替える修理方法をお伝えしました。事前に扉をお預かりして、金具を取り替える作業を行い、その後お客様宅で取り付け施工を行なうという方法です。

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1月 11, 2012 · Posted in その他の家具修理  
    

 飛騨産業のロングセラー商品であるカントリーデザインの「C78 アッサム」と呼ばれるダイニングチェアーの座板が割れてしまった修理がありました。この手の修理は20年以上使用しているダイニングチェアーによくみられる修理内容です。飛騨産業のトレードマークである「キツツキ」のイラストシールがちゃんと張ってあります。正真正銘、飛騨産業の商品です。

 座板は1枚板ではなく、数枚の板を張り合わせた板から作られています。そのためその板同士の接合部分の接着がはがれてしまう場合があるようです。昔の接着剤が原因なのか、座板の収縮が原因なのかはよくわかりません。安田屋家具店でも年に数件ご修理を行なっていますが、ほぼ全て同じ症状です。

 
座板の接合部分がはがれてしまっています。

 
修理内容自体は、はがれた接着部分を貼り付けるだけの簡単な作業ですので、お客様自身でボンドや瞬間接着剤を使用して再接着修理される場合がたまにありますが、接着固定が完全でない場合がほとんどなので、お客様自身で接合されるのはやめられた方がいいですよ。

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1月 31, 2012 · Posted in その他の家具修理  
    

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