ちょうど2年前、四代目に見つかった「聴神経腫瘍」の摘出手術を東京警察病院 河野先生の執刀で行なわれたのでした。時が経つのは本当に早いもので、あれから2年が経過し、いまは手術前となんら替わらない生活に戻り、元気で仕事に取り組んでいます。手術側の右耳が失聴したので、ざわついた場所での会話や、右側から声をかけられたときには聞きずらいか、まったく聞こえない状態ですが、それ以外はふらつきやめまい、顔面麻痺もなく、普通に生活しています。聞きづらいといっても、まったく聞こえないわけでもなく、普通に手術前と同様の会話は成立していますし、人の話も聞こえていますので、なんら不自由は感じません。
ちょうど2年が経過したので、時系列に合わせて東京警察病院にて2011年に行なわれた四代目自身の手術体験記を再掲載しようと思います。今、聴神経腫瘍で大きな不安を抱えておられる方々の一助となれば幸いです。
河野道宏先生は、2013年4月から東京医科大学に主任教授として異動されます。そのため4月以降の手術などの詳しい情報は河野先生のホームページでご確認ください。【脳神経外科医 河野道宏先生のホームページ】
3月18日 手術後15日目
6時起床。
8時40分、CT撮影のために1階に行く。
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10時、CT撮影の結果、異常、問題も無いことが確認された。そして15日間巻いていた圧迫包帯が取り外された。傷口のガーゼも外された。縫合傷が丸見えである。ニット帽をかぶった。
この日から処方される薬の4日分が手渡され、自分で管理することとなった。ステロイド系のプレドニン錠が1錠に減った。メリスロン錠がなくなった。
昼食時「赤飯」が出た。
今日、3月18日は「東京警察病院82周年」の日とメモがついていた。
四代目の誕生日の一日前が、東京警察病院の創立日とは、なんだか感激です???
1時30分、初めての全身シャワー。
狭いシャワー室で、恐る恐る頭から温水シャワーをかける。心地よい。痛みも何も感じない。ただとてつもなく心地よい。
シャァーーーーーー
体を洗い、洗髪を行う。シャンプーを手に取り頭につける。優しく髪の毛を洗う。縫合傷部分の感覚はまだ無いが、恐ろしくて触れない。ただひたすらシャワーで流すだけにした。30分の全身シャワーが終わった。
全身シャワー後、担当医師が傷を見に来た。
「22日にCT撮影をして、何も異常、問題がなければ23日に退院の流れですね」と唐突に言った。「退院」と顔が緩んだ。
洗面台の鏡を使って顔が緩んだ自分撮りです。
夕食前、1階のコンビニに水を買いに行く。
明日はいよいよ3月19日。誕生日だ。感慨深い一人だけでの思い出に残る誕生日となることだろう。カップケーキを買ってお祝いしようと決めた。入荷していることを祈った。
2週間ちょっと頭部に巻いていた圧迫包帯がはずれ、なんだか心も身体も軽くなったように感じます。これから退院まではこの包帯なしの姿で過ごすこととなります。四代目は手術のために五分刈りにしてしまったので、包帯が無いと傷口が丸見えです。少々グロテスクな傷口を隠すためにニット帽をかぶることとしました。ちなみにラウンジで見た髪の毛の長い人は、傷口は髪の毛で隠れて全く目立たないようでした。
50歳最後の夕食です。
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