岐阜市のY様からお預かりした四国 高松に工場があった「飛鳥民芸」の欅箪笥引出取手金具取替修理の続々報です。飛鳥民芸たんすに使用されている取手金具は、今回ご紹介の金具と同じなので、飛鳥民芸たんすをお持ちの皆様のお役に立つ情報であれば光栄です。

破損した金具は「牡丹」柄の鍵座付取手金具です。

本日、金具が入荷してきた。
金具問屋にとりに行った時、金具屋の大将が「破損した金具は国産ではないね。型は同じだけど、変な艶があるし、何よりも凹凸部分のシャープさが無いね。なんだかダラッとした感じが、いかにもジェネリック金具って感じだね」

そう言われて見比べると、新しい国産金具の方の紋様がシャープにくっきりと浮き上がっているのに対して、破損した金具の紋様にはくっきりさが少しないように見えますね。中国産のジェネリック金具なんでしょうかね。真偽はわかりません。

ただ今までの修理状況を考えると、湾曲した持ち手部分の金具の根元が皆一様にポキッと折れているので、不純物が混じった素材を使用して生産した金具である可能性は高いですね。

その昔、家具の扉丁番金具として「アングル丁番」が主流だったころ、不純物の無いインゴット素材から生産した金具を使っていた大川家具産地が、ある時国産品よりも安価であった中国産の金具に切り替えたところ、食器戸棚などを販売してから数年後に、丁番金具がポキッと折れてしまったというクレームが多数発生したことがあったので、その時と状況が今回似てるなぁーと思う四代目でした。

破損した金具を取外した後の引出前板を見ると・・・、

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8月 5, 2021 · Posted in 家具金物(扉用アングル丁番etc)  
    

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