毎年恒例の家具産地の一つである静岡市内で開催される第70回「静岡KAGUメッセ」(新作家具展示会)へ行ってきた。
家具産地「静岡」の動向がその後の家具販売に影響していた時期もありました。新作家具の仕入と、今後の家具業界の動向をいち早くつかむために毎年訪れています。しかし今年の展示会を訪れて、家具産地「静岡」の衰退が激しすぎます。いずれ近いうちに家具産地「静岡」は、他の家具産地同様に無くなるのではないかと思います。
会場である静岡ツインメッセに到着。
ところが毎年、会場入口で出迎えてくれる富士山型のモニュメントが無い、、、、、。
2017年当時
70年目の開催となる2024年の出展者数は24社。少なぁ。
会場奥のスペースに展示ブースはありません。かつては180社以上のブースが並んでいた会場は、今年初めて会場半分を締め切って、従来の半分の広さでの開催です。会場は何となく寂しい雰囲気です。
個展会場での展示会を開催している工場も少なく、今回も四代目は1仕入先のみ訪問。新作家具も、試作品もほぼ無く、毎年出品していた仕入先も今回は見当たりません。今回、家具産地「静岡」での収穫はありませんでした。
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帰社してから昔の展示会パンフレットを引っ張り出してきた四代目。
パンフレットの中身を確認すると、
1987年 182社
1989年 164社
1993年 156社
1994年 144社
1995年 132社
1996年 137社
そして2024年 24社
会場もツインメッセ静岡の北館全面を使用していました。会場内を130~180ブース前後に細かく仕切っていた様子がわかります。全てのブースをじっくりと回り商談するのに2時間以上かかりました。
1987年
1996年は北館・南館の2館を使用しています。
1996年
30年ほど前までは朝早く岐阜を出発し、9時過ぎに静岡駅に着き、タクシーチケットをもらいツインメッセ会場へ。12時ごろまで会場内の全ブースを見て回った後、仕入先の個展会場(工場)へ行きます。当時訪問した個展会場は、萩原家具・東海家具・起立木工・久和屋・丸伸・八木恒・ホーベルスパン・藤原木工・ファニコン・ボーボワ・ヤイリ家具・中山家具・齋藤家具、その他に会場で気になった新作家具が出品されていた個展会場と、15会場前後を回りました。
帰りの新幹線に乗るのは19時頃でした。丸1日家具仕入れに携わっていたものでした。
ちなみに40年ほど前までは、静岡以外の家具産地「旭川」「札幌」「飛騨高山」「広島」「府中」「福山」「高松」「徳島」「大川」の展示会出張をしていました。各産地とも春と秋の年2回開催していて、出張するのが 恒例となってました。各地の観光名所へ立ち寄る時間も無く、日帰り又は1泊2日のスケジュールで展示会めぐりをしていた今となっては良い時代でした。
旭川、飛騨高山、大川以外、婚礼家具需要が無くなったことで各産地の状況は静岡と同じで衰退しています。いずれ家具展示会は大川に集約され、展示会は旭川、飛騨高山、大川になるのではないかと四代目は思います。時代は変わります。
さて今回の「静岡KAGUメッセ」(新作家具展示会)の出展数は24社で、以前と比べると約100社以上の出展が無いことになりますが、全てが廃業したわけではありません。多くは展示会出展の効果が無いと判断し、出展を取りやめたのだと思います。
展示会開催での売上減少、出展数減少、会場縮小、来場者減少と負のスパイラルによる規模縮小により、出展する効果が無くなり、各社独自の販促をする方が良いと判断したのでしょう。この流れは止められないでしょう。
来年以降の「静岡KAGUメッセ」(新作家具展示会)への出張は当分必要は無いと感じた四代目です。
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