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食器戸棚扉金具取替え

30年ほど前に他店にてご購入された横幅1800㎜の大きな食器戸棚。1年ほど前に扉についているアングル丁番金具の取替え修理を安田屋家具店にて行ないましたが、その時には異常がなく取替えなかったアングル丁番金具が折れてしまったとの連絡が入りました。直ぐにご訪問です。

縦長のガラス扉に取り付いているアングル丁番金具が折れています。

破損した金具に刻印されているロゴを見ると「KSD」のマークがかすかに読み取れました。1年前に安田屋家具店にて取替えた金具を確認すると「RABBIT」社製の金具を使用していました。ということは金具のサイズを確認です。


破損した金具を扉から取外し、金具の裏面を見ると「20-15」の刻印がありました。アングル丁番金具20-15仙徳色は現存していますので、取替えは可能であることがわかりました。扉側に彫り込んである穴、金具のカップ径が同じであればよいのですが・・・・・。持参した金具箱の中から「20-15」サイズの金具を2個取り出します。

それにしてもアングル丁番金具の破損する箇所はほぼ毎回同じ箇所です。家具本体に取り付ける側の金具がビス穴の位置で割れてしまっています。この部分の強度が足りなかったんでしょうね。また当時の材質が鋳物だったこともあり、破損しやすかったようです。

破損した金具と、新しく取り替える金具をあわせてみます。ほぼ同じカップ径サイズでしたが、微妙に長さの違いがありそうです。

新しい金具の刻印は「20-15」です。

新しいアングル丁番金具を扉の穴にはめ込んで見ます。

本来であればアングル丁番金具のカップ径の根元の出っ張り部分は、扉の渕に密着していないといけないのですが、やはり微妙な長さの違いがあるため、1㎜ほど隙間が生じてしまいました。とりあえずビスネジで金具を取り付けてみます。ビスネジ穴は以前のビス穴をそのまま使用できました。

扉に金具を取り付けた後、気になる隙間を確認すると、やはり1~2㎜前後隙間ができています。食器戸棚に扉を取り付けるときにこの1~2㎜のサイズ違いが問題にならなければよいのですが・・・・、若干不安です。

1年前に取替えた金具を再度確認すると、同様に隙間が生じたために、扉側の穴の先端を少し大きく彫り直した作業を行ったことが確認できました。彫り直したために金具と扉の渕はきちんと密着していました。うーーん。

少々の不安を抱きながら、試しに扉を食器戸棚本体に仮止めしてみます。食器戸棚本体側に取り付けるアングル丁番金具の3つのビス穴のうち、真中のビスのみを仮止めします。

扉上下2箇所の金具を仮止めした後、扉を閉めてみます。1~2㎜の隙間が原因で隣の扉に当らないか、スムーズに開閉できるか、家具本体から扉が浮いていないか、扉の水平は問題ないか等をチェックします。

いずれも問題なく、扉の開閉はできました。
よっし、OK。
アングル丁番金具を食器戸棚本体にビスネジで確実に取り付けます。全てのビスネジを取り付けた後、再度扉の開閉をチェックします。まったく問題ありませんでした。修理完了です。

これでまた何十年とご使用いただくことができます。

修理代金は、アングル丁番金具2個×850円+出張修理費5,000円=税込6,700円です。買い換えられるよりもはるかに安価です。良い家具はちゃんと修理できるので、結局はお買い得なんですよ。家具を購入される時は、良い家具を選びましょう。

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