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BONACINA(ボナチナ)の椅子

お客様宅からお預かりした椅子修理で、修理原因の金具の剥がれ部分を溶接するために、数少なくなった街の小さな鉄工所に金具を持参した。溶接を依頼すると意外な返答があった。

「これは溶接できないなぁー」

えっ・・・・・、

「これは鉄じゃないよ。鉄なら溶接してあげるけどさ、これは無理だね。これは真鍮だからさぁ、ここじゃあ溶接できないよ」

えっ・・・・、真鍮なの。真鍮は溶接できないの????、そ、そ、そうなんだ。

簡単に修理ができると考えていた四代目は、その後鉄工所の親父さんから、真鍮のことについて説明を聞きながら、次の対処をどうしようかと思い巡らせていた。

安田屋家具店にもどり、真鍮の溶接方法について調べる。すると真鍮は溶接方法での高温を加えると溶けて変形してしまうため、ロウ付け・はんだ付けなどの低温での方法を行なうそうである。真鍮をロウ付けしたり、はんだ付けしたりする工場を四代目は知らないし、安田屋家具店近くにはなさそうである。困った。

真鍮、しんちゅう・・・、

あっそうだ、真鍮といえば水栓金具に使用してる金属だ。水栓金具といえば、岐阜市のお隣、山県市美山には水栓金具工場が多々あり、四代目の知り合いがいたよね。早川バルブの早川社長、すぐさま携帯に電話して事情を説明して真鍮金具のロウ付けを行なう工場を知らないか聞いた。すると・・・・・、

「数量はどのくらいあるんですか?」と聞かれたので、小さな金具1個だけなんだけどと返事をすると、

「同じ金具の数量がまとまればやってくれる工場はありますが、1個だけというのを対処できる小さな工場は思い当たりません」、そりゃまっ、そうだろうなと思った四代目でした。早川社長に御礼をのべて、次なる手を考えたのでした。

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7月 19, 2012 · Posted in その他の家具修理  
    

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