今日、当店のエジプト犬が行水しました。
といっても展示商品の陶製「エジプト犬」にホコリがたまってきていたので、天候もよかったので店頭にて水洗いをした次第です。とっても気持ちよさそうでした。道行く人々の好奇心の眼差しの中、丁寧に汚れを落としてあげました。
とってもきれいになったので、ロケーションのよい場所で、ネットショップ掲載用の写真を撮りたくなり、美殿町の中でよい撮影ポイントを探しました。安田屋家具店の斜め前に立地する「大衆酒場 縁」さんの入口前の雰囲気がよかったので、エジプト犬を店内から持ち出し、撮影作業を行いました。真向かえの漬物店「美殿屋」の旦那が、「やってるねぇー」という眼差しで見ていました。
さてこのエジプト犬ですが、グレー・ハウンドの直系にあたる古い犬種で「立耳のグレー・ハウンド」の異名を持っています。紀元前3400年頃の古代エジプトで獣猟犬として飼育されていたと考えられています。 エジプトでは犬は「死者の守り神」として神格化されており、各王朝の遺物に犬の彫刻が見られ、ファラオの墓や柩には必ず犬の像が描かれています。古代エジプトでガルゴと呼ばれていた立ち耳の犬が、エジプシャン・ハウンドの始祖です。
エジプシャン・ハウンドの末裔にあたる犬の代表的なものがマルタ島に渡って古代エジプト犬の形質を現代まで伝えるファラオ・ハウンドと、バレアレス諸島イビサ島に渡ったイビザン・ハウンドです。エジプトが古代文明の遺跡として注目された時には、これらの犬はエジプトではすでに絶滅して、遺跡で見られる犬の遺物はジャッカルがモデルと考えられていました。
ガルゴがイビサ島に至る経緯については確かな記録が残っていません。島の発見者でもあり、海洋商人でもあったフェニキア人が船で持ち込んだと考えるのが一般的です。ローマ人のエジプト侵攻と、ローマ人によるイビサ島支配は、この犬種の移動に無関係では無さそうです。
イビサ島はその後、支配者が目まぐるしく替わりましたが、孤立した島の厳しい環境がイビザン・ハウンドをほぼガルゴに近い形で現在まで存続させたと言われてます。厳しい自然環境は強い個体だけを残し、他を淘汰していきました。 自身のためにも人間のためにも、食糧を得る事が得意な個体(猟犬としての適性)だけが人為的に残されていきました。
つまり、この犬種の存続にとって理想的なブリーデイングが行なわれたのです。
スペイン本土に渡ったイビザン・ハウンドは銃猟犬として使われ、特にウサギ追いを得意とした他、鳥猟でも活躍しました。
玄関先に置いた場合の例として、これまたお隣のSAKE BAR「百蔵」さんの入口で撮影しました。こんな雰囲気となります。なかなかおしゃれな感じに写りました。勝手に店頭を使わせてもらったんですが、「百蔵」さん、「縁」さん、撮影協力ありがとうございました。
安田屋家具店家具店にいるエジプト犬は、サイズは横幅240、奥行390、高さ640㎜、陶器製です。
この商品は2018年2月に完売しました。