昨日に引き続き、本革につけてしまったボールペンインクは、メンテナンス用品「ボールペンインク消し」を使って本当に消せるのかという実験を行います。
今日は、インクをつけてしまってから5日経過した状態でインクが消せるのかという実験です。使用するメンテナンス用品は、安田屋家具店「ぎふ楽市楽座」ネットショップ店にて販売している「ボールペンインク消し」です。5日前に本革に普通のボールペンで書いた数字の「5」を消す実験です。
ボールペンインク消しを「5」の上に塗りこみます。
1日目・2日目・3日目・4日目と同様に、ボールペンインク消しを塗ると、インクが溶け出しました。
ボールペンインク消しを塗ってから30秒~1分程度待ちます。時間が経過したら、きれいな布でふき取ります。インクを消そうと強く布でこすらないでくださいね。強くこするとテカリ(艶)や傷がつきますので、軽くふき取るようにしてください。
インクが消えない場合は、ボールペンインク消しをつけて、ふき取る作業を数回繰り返します。きれいに消すには忍耐と根気が必要です。
するとインクは布地に付着してインクが薄くなったのがわかりますでしょうか。でもまだ革のシボ(凸凹)の中に入り込んだインクが除去できていないので、薄っすらと「5」が見えています。そこで、再度ボールペンインク消しを塗りこみ、柔らかい歯ブラシでこすってみます。この歯ブラシでこする時、強くこすると革にキズがつきますので、強くこすらないよう十分注意して作業をしてください。
歯ブラシでこすった後。きれいな布地でふき取ります。
おおっっっと!!
完全に数字の「5」が消えました。
接写してみますが、革に傷もなく完全に消えたのがわかりますでしょうか。
実験成功です。
「6」の横にあった数字「5」が消えています。
実験結果から、ボールペンインクを本革につけてしまってから5日経過しても「ボールペンインク消し」を使用すれば完全にボールペンインクが消せることがわかりました。
この後、6日経過後、7日経過後、10日経過後の実験を同様に行ないました。結果はまた後日ご報告いたします。本革についたボールペンインクは、つけてしまってから7日までに対処すれば、なんとかインクを落とすことができたり、かなり目立たなくなるくらい薄くなることが実験で判明しました。ボールペンインクを本革につけてしまってから10日ほど後での対処となると、かなり消え難くなってしまいました。
実験結果からの結論
ボールペンインクを本革につけてしまった場合は、1日でも早い対処をすること。7日以上経過するとインクは薄くなるものの完全には消えなくなること。1日でも、1時間でも早く対処することが重要です。